DTM・デジタルレコーディング/レコーディング・制作ノウハウ

ReWireとVOCALOID周辺が劇的進化(3ページ目)

ここ半年でReWire関連が劇的に進化しました。とくにVOCALOID周辺の動きが活発で、これまで不可能と思われていたことが次々とできるようになってきたのです。なかなかややこしいことも多いReWireについて整理してみます。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

ついにVOCALOID3をReWire化できるツールが誕生

ReWire

VOCALOID3 EditorをReWire化するツール誕生

しかし、2012年4月のReWire 64-32 Bridgeの誕生から1ヶ月半。そのありぱぱさんが、にわかには信じられないようなすごいシステムを開発してくれました。

そう、ReWireに非対応であったVOCALOID3 EditorをReWire対応させるためのツール、「V3Sync」なるものを開発したというのです。


 
だってReWireってシステムのコア部分に組み込むソフトだから、外部の人が組み込めるはずがないではないか……と思ったのですが、やはり本物のプロはやってくれます。様々なトリッキーな技を駆使して、実現してくれたのです。


 
ReWire

ミキサーにVSTプラグインを差し込む形で利用する

ここでフックに利用したのがVOCALOID3 EditorでサポートされたVSTプラグインです。見かけ上、VSTプラグインとしてVOCALOID3 Editorに組み込むと、VOCALOID3の各トラックのオーディオをDAWへReWirede送信できるようになるとともに、同期のための信号、情報のやりとりができるようになっているのです。
 


 
V3Sync

V3Syncをトラックごとに組み込んで使うことができる

しかもありがたいのは、ReWire 64-32 Bridgeを使わなくても、そのまま64bitのDAWでも32bitのDAWでも使えるようになっているという点です。まあ、これが本来のReWireの姿ではないかとも思うのですが、本家がやらなかったことを、一人のスーパーエンジニアが実現してくれたんですね。

このV3Syncも、やっぱりフリーウェア。すごいですよね。これでVOCALOID3を使った楽曲政策の効率が飛躍的に向上しそうです。

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