パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

ベッカライ徳多朗【たまプラーザ】(2ページ目)

東急田園都市線「たまプラーザ」の人気店、ベッカライ徳多朗が2011年の秋に駅から離れた場所に移転、リニューアルオープンしました。この夏22周年を迎え、現在は15台分の駐車場を設け、広く明るい店内にカフェも併設して地元のお客さんで賑わっています。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

町のパン屋さんのおもてなしの心意気

徳永久美子さん

徳永久美子さん

厨房で話を伺っていると、まだ焼き上がりまでかなりの時間が要されるベーコンロールが欲しいというお客様が来られた、というスタッフの声。それをパニーニに変更できるかしらと久美子さん。お客さんの求めているものを即座に読み取って確認、スタッフはすぐにベーコンのパニーニを作り始めます。

「“かあちゃん、お腹すいた。ベーコンのパンがほしい”って言われれば、“待ってろよ”と冷蔵庫あける、感覚ですよ。喜んでもらえればいいんです。それが町のパン屋のできること。手間なんてたいしてかからないです。ベーコンはいいものを使いますよ。食べて楽しくないものは使わないんです」
「豆のカレーパン」(240円)2種類とも揚げていないタイプ

「豆のカレーパン」(240円)2種類とも揚げていないタイプ

「ナポリターナ」(240円)はトマトなどの野菜と春雨入りミートソース

「ナポリターナ」(240円)はトマトなどの野菜と春雨入りミートソース


話しながらせっせと手を動かす久美子さん。「ほんとうは厨房と売り場との間の壁を破りたいんですけどね。もっとお客さんの声を聞きたいし、ここでこんなふうにして作っているって見せたい」。それはままならないわけですが、スタッフとの連携で、今や、壁はあってもないようなものかもしれません。
玄米ご飯入りの「ブレッチェン」(130円)、「とんがりブレッチェン」(150円)

玄米ご飯入りの「ブレッチェン」(130円)、「とんがりブレッチェン」(150円)

食パン生地を丸めた「丸ぱん」(60円)

食パン生地を丸めた「丸ぱん」(60円)


「パンとともに食べる何かがあって初めてシンプルなパンが生きるんです。パンがこれだけあるのに、パンに合うものがないと思いませんか。ドイツのパン屋の敷地ではリンゴや野菜を売っていました。うちでも、金曜と日曜は敷地内で地元の有機野菜を売っています」
コーヒー、缶詰や瓶詰めなどパンと愉しむ食材の販売も。

コーヒー、缶詰や瓶詰めなどパンと愉しむ食材の販売も

手前からカフェロール(250円)、クロワッサン(190円)、サワーチェリー(270円)、 クロワッサンアマンド(220円)

手前からカフェロール(250円)、クロワッサン(190円)、サワーチェリー(270円)、 クロワッサンアマンド(220円)


現在、久美子さんはご主人の淳さんと共に、美しが丘にthe EARLY BIRD cafe(アーリーバードカフェ)、センター北駅に徳多朗Yotsubako店、と他に2軒のお店を運営していますが、おいしく食べてもらうために、店舗間で焼きあがったパンを運び合うことはないといいます。土日の朝は出来たてのサンドイッチが包まれずにバーッと並ぶこともあるそうです。すべてはパンをおいしく食べてもらうため、のお店なのでした。
毎朝コトコト炊いている小豆入りの「あんぱん」(150円)

毎朝コトコト炊いている小豆入りの「あんぱん」(150円)


ベッカライ徳多朗undefined

ベッカライ徳多朗 

■ベッカライ徳多朗 元石川店
住所:横浜市青葉区元石川町6300-7
電話:045-902-8511
営業時間:7:00~18:00 火水定休
田園都市線たまプラーザよりバス「保木入口」下車すぐ


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