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「軽」より小さい「超小型車」って何?(2ページ目)

これまで日本の自動車区分では「軽自動車」が一番小さい車でした。しかし、それよりもさらに小さい「超小型車」という区分を政府がつくろうとしています。

執筆者:All About 編集部


駐車スペースはどうなる?

「バイク以上自動車以下」の乗り物ができたとなると、問題となるのは駐車スペース、特にスーパーなど商業施設の駐車場ではないでしょうか。

バイクより大きいので、これまでバイクの駐車スペースとして使われていた場所にはまず停められません。しかし、これまでの普通乗用車の駐車スペースに停めるのでしょうか? だとすると、車体の小ささの意味があまりなさそうです。あるいは、超小型車専用の駐車場を作るのでしょうか? それも手間がかかりそう。細かい問題も山積なのです。

さらにTPPに関連してアメリカとの摩擦も?

日本はTPPに加入するための交渉を続けていますが、その中でアメリカは「軽自動車規格の廃止を求める」という要求を出してきたことがあります(TPPについて、詳しくは「もう待ったなし!よくわかるTPP参加問題」でどうぞ)。

日本はTPPにまだ加入しているわけではないので、軽自動車廃止の要求もすぐに飲むと決まったわけではありません。このような要求をアメリカがしてきている以上、今後TPPに関連して超小型車についても、アメリカが何らかの要求をしてくる可能性があります。

ちなみに、アメリカが軽自動車区分の廃止を要求しているのは、「アメリカ車の販売を阻害している可能性がある」というのが理由。単純にいうと、「軽自動車のせいでアメリカ車が売れていない」と考えているということです。

「2000円札」化の懸念も

政府が新しい制度をつくっても、役に立たないものなら、いつか消えてしまいます。2000年に新しく発行された2000円札ですが、結局ほとんど使われず、すでに新規発行もされなくなって久しくなりました。

「超小型車」の区分を設けても、乗る人がいないと2000円札のようにだんだんと忘れられてしまいます。超小型車を新設するなら、価格面や乗車環境を含め整備していく必要があるでしょう。
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