昭和41年発行の旧50円玉が、オークションで額面の440倍を超える2万2135円(手数料込み)で落札されました。発行枚数が多いにもかかわらず高値がついた理由とは?
現在の50円玉と異なる
「昭和41年の50円玉」と聞いてどんな50円玉を思い浮かべますか? 「普段使っている50円玉と同じじゃないの?」と思う人も多いかもしれません。しかし実際には異なります。現在の50円玉になる前に発行されていた50円玉なのです。直径が2.5cmと現行の50円玉(2.1cm)よりも大きく、表面には真上から見た菊花が描かれています。現在の50円玉は昭和42年から発行されています。
さて、そんな昭和41年の50円玉がオークションに登場しました。2026年6月7日に終了した第128回入札誌「銀座」で落札され、その価格は1万9000円、手数料込みで2万2135円。手数料込みの価格でいえば額面の440倍以上にあたります。一体なぜ高値となったのでしょうか?
発行枚数が多い点に注目

今回落札されたのは旧50円玉である「菊50円ニッケル貨」です。旧50円玉が発行された最後の年のものではあるものの、発行枚数は1億7150万枚と旧50円玉の中では昭和40年に次ぐ発行枚数となっています。
こんなに発行枚数のある50円玉がなぜ額面の440倍もの価値がついたのでしょうか? エラーコインというわけでもありません。ポイントは、コインの鑑定機関PCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)の鑑定評価にあります。

今回落札された旧50円玉は「MS66」という評価を受けています。一般的なコインの評価は70段階で、65~70が完全未使用とされています。古いコインほど69や70がつくことはめったになく、完全未使用の場合でも65~68あたりがつくケースが多いです。
この旧50円玉は、少し大きめのコインのためか、高評価と鑑定されるものは意外と多くありません。PCGSの鑑定では、昭和41年の50円玉のうち、65評価が16枚、66評価が45枚、67評価が23枚、68評価がなんと1枚のみとなっています(2026年7月2日現在)。発行枚数のわりに完全未使用レベルの評価のものが少ないため、今回の66評価のものでも額面の440倍になったと考えられます。
最高鑑定レベルには思いもよらない価格がつく可能性あり

今回は66評価のものでしたが、もし昭和41年の50円玉のうち、PCGSで唯一68評価となっているものが出品されたらどうなるでしょうか? 状態にもよるものの、一段階評価が異なるだけで金額が数十%~数倍異なるのがコインの世界です。68評価が1枚しかないことを考慮すると、もしかすると数十万円など思いもよらないような高値がつく可能性があります。
古いコインほど高評価のものは少なくなります。なかなかないとは思われますが、旧50円玉のような発行から50年以上経過しているコインのうち、ほぼ人目に触れていないようなコインが自宅にあるという人は鑑定に出してみてはいかがでしょうか。とんでもないお宝を発見することになるかもしれません。







