「これは果たして10円玉なのか……?」10円玉と言われれば10円玉なのかもしれないけれど、これに額面の7200倍の価値が付くのか……。おそらくそう思う人は多いのではないでしょうか。2026年6月7日に終了した第128回入札誌「銀座」に、その10円玉は登場しました。落札価格は6万2000円、手数料込みで7万2230円。一体どのような10円玉なのか、確認していきましょう。
ただの円形の金属にしか見えないかも

今回落札された10円玉は両面にまったく刻印がなく、一見すると単なる円形の金属にしか見えないかもしれません。しかし、これはエラーのある10円玉で、表裏いずれも刻印がない「表裏無刻印エラー」と呼ばれるものなのです。
本当に10円玉なのか疑いたくなるかもしれませんが、コインの鑑定機関であるPCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)によって、10円玉であり、かつエラーコインであると評価されているため、本物の10円玉といえるのです。
入札誌「銀座」によれば、“VF評価”となっているため、極美品といえるでしょう。未使用レベルでないということは、もしかすると以前は市場に流通していた可能性もあり面白味を感じます。
もし本当にそうだとすれば、この10円玉はどのように流通し、どのように発見されたのか。使われたこともあるのか。人が見ればエラーに気付きそうですが、自販機ならエラーが検知されず利用できてしまうのか。筆者も気になって仕方ありません。
年号は特定できず?

今回落札された10円玉は、側面にギザギザのないものです。そのため、いわゆるギザ十の年代のもの(昭和26年~昭和33年)ではないということだけは推測できます。
面白いのが、PCGSの鑑定では、「1959-2025」と表記されています。つまり、2025年に鑑定に出されたため、1959年から2025年の間のいずれかの年に製造された可能性がある、という表記になったのだと思われます。

果たしていつ頃のものなのでしょうか? VF評価を踏まえると、少し古めの10円玉のような気もします。
現在の貨幣製造技術は以前に比べて向上しているため、なかなかこうしたエラーは出にくいでしょう。特に昭和の10円玉の場合はさまざまなエラーが発見されていますが、令和の10円玉のエラーとなれば、その価値はより高額になると思われます。
違和感のある10円玉があった場合には、エラー硬貨ではないかコイン商に確認してもらうとよいでしょう。エラー硬貨だと判断された場合には、コインの鑑定機関に鑑定に出すことをおすすめします。







