これが伝説の間取り
下の画像が、11フィートレジデンスの間取り(100FSタイプ、28階)。専有面積は98.05平米(約29.66坪)。南西の角住戸である。階高4.5mの特徴をいかして、随所に工夫が施されている。高低差を生かし1.5層戸建てのようなパブリックスペースやロフト感覚の寝室など、10年以上前の企画とは思えない趣向の凝りよう。もっとも眺望の良い場所にかまえたリビングダイニング(H=3,500mm)には高さ3mの特大ピクチャウィンドウを。LDに踏み入れた(階段を下る)ときの光景が想像できるだろうか。キッチン横の床下収納はパントリーとして活躍しそうだし、天井3.5mの書斎は床下収納も合わせてかなり機能的な空間になりそう。専有面積はあくまで平面上の数字でしかないが、それ以上の使い方ができることは誰の目にも明らかではないか。
居室はすべて開口部に面す
都心タワーといえば、内廊下。内廊下といえば、開口部は外周部分に限られる。したがって、タイプによっては外気に通じる窓がない行燈部屋(あんどんべや)ができてしまうことが多い。ところが、「ザ・パークタワー東京サウス」は、4階以上の住戸はすべて居室が開口部に面している。ちなみにこのタワーマンションは2001年のグッドデザイン賞を受賞しているのだが、外観デザインに力を注ぎながらも、居住性を犠牲にしなかったことが、このことからも伺い知れよう。
マンションは立地と価格の相関が強固なために、利便性を追求するとそれなりの代償が必要。だが、それにくらべると間取りで得られる快適性は相当コストパフォーマンスが良いのではないかと思う。できるだけ良質な空間プランを体感して、見極める目を日頃から養っておくことだ。
【資料提供】
三井不動産レジデンシャル
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