「目標管理制度」で企業業績とモチベーションUPを図ろう

目標を従業員が自主的に設定するからこそ効果が上がります

目標を従業員が自主的に設定するからこそ効果が上がります

成果主義人事賃金制度は、人事考課制度(短期的な評価)と役職・等級制度(中長期的評価)の2つの仕組みづくりがポイント。人事制度という箱物を作っても、「仏作って魂入れず」という状態では効果が出ません。前回の記事で後者の役職・等級制度の概要をお話ししましたので、今回は前者の人事考課制度を解説します。

短期的な評価制度の「人事考課制度」を運用して、給与・賞与処遇制度を納得できるものにしたいですね。効果的な制度とするために「目標管理制度」の導入をお勧めします。

目標管理制度は、Plan→Do→Seeで実施する

■成果を査定するのではなく、生み出す制度とする

人事考課制度は、従業員の成績評価です。給与や賞与は、年度ごと、期間ごとに決定されるものですから、その間の成績評価は欠かせません。ところが小規模企業では、評価制度自体がなく、経営者がその都度主観的に成績評価をして給与などを決定することが多いようです。

もちろん、その尺度がぶれてなく納得いく説明がつく場合、特段問題が出ていない企業もあります。しかし社歴が長くなり従業員数も相当数になると、合理的な納得性の高いルールがないと、従業員のモチベーションダウンにつながりかねません。マネジメントの手法で、Plan(計画)→Do(実施)→See(評価)というものがありますが、これを、「目標管理制度」で活用していくのです。

計画段階で設定された目標を合理的、納得性がある評価プロセスで、達成度の評価をするのです。このプロセスは、成果を生み出す視点で行うことがポイント。

Plan(目標設定段階)のポイント

1.従業員個人が自分で考え目標設定をする

目標は、企業の事業計画を従業員個人ごとの職務に落とし込むことです。営業の世界でよく言われる、ノルマという表現を思い浮かべる方も多いことでしょう。実は、ここがボタンの掛け違いの要因です。目標管理制度は、ノルマの設定ではありません。目標を従業員に設定してもらうことで、自主性を図るのです。

2.設定した目標を上司と面談し決定する

前回の記事で役割等級制度に触れました。この役割責任に応じた目標を自主的に設定し、上司とすりあわせ面談をします。経営方針・計画を達成するために設定した自主目標ですが、それを適正に連鎖させるためです。期待されている役割を具体的な仕事として明確にするために必ず必要なプロセスです。ここで納得性がないと、制度が形骸化してしまいます。

3.設定した目標をシートにして作成する

目標を目に見える形(シート)にして作成します。これを人事考課の評価シートとして活用するのです。

評価シートの記載内容のポイントはおおよそ次のとおりです
  • 何を行うか・・・評価期間中の課題をいくつか設定
  • どのように行うか・・・具体的になにをするのか(創意工夫が求められます)
  • どのくらい行うか・・・なるべく数量化する、数量化できない職務は改善目標などを記載
  • いつまでに行うか・・・当該評価期間中のいつまでに完結するのか
  • ウエイト・・・設定した課題全体を100%として、個々の課題ごと難関度などによりウエイト付け
  • 評価・・・自己評価と上司評価(上司の評価だけではなく、必ず自分で自分の評価をすることがポイント)
    次のページでは、Do(実施段階)のポイントを解説しています。