美術館に赤ちゃん連れはOK?

横須賀美術館

託児サービスがある横須賀美術館 ©横須賀写真ライブラリ. 

科学館や自然博物館であれば子どもと一緒に行きやすいイメージがありますが、美術館となると急にハードルが高く感じる人も多いのでは? なかには「赤ちゃん連れで美術館なんてムリ!」とはじめから諦めている人もいるかもしれません。

しかし、実際には美術館側で年齢制限を設けていることはまずなく、どちらかといえばむしろウェルカムなムード。ベビーカーのまま入館できるところも多く、なかには貸し出しベビーカーや抱っこ紐を用意している美術館も。オムツ交換台や授乳スペースなどの施設を備えているところも多くなっています。また、専用の授乳室がなくても、尋ねてみれば空いている部屋などを貸してくれることもあります。

乳幼児連れが可能かどうか、どんな設備があるかは、各美術館のホームページの「よくある質問」などのコーナーに詳細が掲載されていることが多いので、事前に確認しておくとよいでしょう。
   

赤ちゃん連れの美術館を楽しむコツ

ベビーカーで美術館

ベビーカーOKの美術館でも他の来館者の迷惑にならないよう配慮を

子連れOKとはいえ、ほかの人の迷惑にならないよう、普段以上の配慮は必要です。まず赤ちゃんが泣き出したり、騒いだりしたら、一度退出すること。チケットに「再入場不可」と書かれていても、事情を話せばOKしてもらえることも少なくないので、まずは係員に相談してみるとよいでしょう。

個人的には1歳すぎて歩き回るころより、赤ちゃんのうちのほうが美術館には行きやすいと感じています(幼稚園や保育園に通うくらいになって、絵画そのものに興味が出てくればまた別ですが)。勝手に歩き回らないし、寝ている時間も多い。そもそも、どこに連れて行ってもまだそれほど反応に大差はありません。

観覧にはやはり昼寝のタイミングを狙うのがベストですが、逆に危険なのは寝る直前。眠くなるとぐずって泣き出す赤ちゃんも多いですよね。なかなか寝付いてくれず、タイミングがはかれないときはパパとママが交互に観覧するなどの工夫が必要なシーンもあるかもしれません。可能であれば混んでいる週末より平日に訪れるほうが快適でしょう。

ベビーカーのまま入館できるところも多いですが、混んでいるときは使用できないこともあるので、抱っこ紐やスリングを用意しておくと安心。動きやすいうえに周囲にも迷惑になりません。重い荷物はロッカーに預けておけば身軽です。

もうすこし大きくなったら「大声を出さない」「走らない」「作品にさわらない」などのマナーをあらかじめ言い聞かせておくことが大切。子どもが小さなうちは基本的に手をつないで観るようにしましょう。
 

託児サービスのある美術館

金沢21世紀美術館の託児室

託児室を備えた美術館も増えている。写真は金沢21世紀美術館の託児室(撮影:池田ひらく 提供:金沢21世紀美術館)

最近では全国的に託児のある美術館も増えています。ただ、実施日や実施時間、定員などが限られていたり、利用のある程度前に予約が必要なところも多いので、あらかじめ確認しておきましょう。

■国立新美術館(東京・六本木)
原則毎月第2木曜・第3日曜、および第4月曜に実施。0~12歳対象。有料。事前予約制。
HP:託児サービスのご案内(国立新美術館)

■Bunkamura(東京・渋谷)
Bunkamura内には託児施設はないが、セルリアンタワー東急ホテル内「ポピンズキッズルーム」と提携セルリアンタワー東急ホテル内「ポピンズキッズルーム」と提携)。
HP:お子様向けサービスについて(Bunkamura)

■横須賀美術館(神奈川・横須賀)
実施日限定。1歳~未就学児対象。無料。事前申込制。
HP:託児サービス:横須賀美術館

■金沢21世紀美術館(石川・金沢)
休室日は美術館の休館日、年末年始。3ヶ月以上~未就学児対象。有料。要事前予約。
HP:金沢21世紀美術館:託児室 

静岡県立美術館(静岡・静岡市)
日祝に実施。6ヶ月~小学校就学前。無料。予約不要。
HP:御利用案内 託児サービス 静岡県立美術館

■高知県立美術館(高知・高知市)
実施日は展覧会によりことなる。生後6ヶ月~就学前対象。無料。事前予約制。
HP:無料託児サービス|高知県立美術館

■広島市現代美術館(広島・広島市)
土日祝に実施。2歳~未就学児対象。無料。要予約。
HP:託児サービス | 広島市現代美術館
 

赤ちゃんや小さな子どもも参加できるイベントやプログラム

最近はキッズ向けのプログラムが増えています。その多くは小学生以降が対象ですが、なかには未就学児が参加できるプログラムやイベントもあります。

■森美術館「ラーニング」(東京・六本木)
展覧会ごとに各種ファミリープログラムを実施。中でも人気の「おやこでアート」はその名のとおり、親子でアートを楽しめるもの。ベビーカーや抱っこひもで赤ちゃんと一緒に自由に鑑賞できるほか、スタッフによる作品紹介もある。
実施日時:展覧会によりことなる。事前申し込み要
HP:森美術館 - MORI ART MUSEUM

■横浜美術館「子どものアトリエ」(神奈川・横浜)
1989年の開館と同時に、子どものためのプログラムをスタート。「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする」ことを重視し、様々な講座を企画している。日曜日を中心に、親子で取り組める「親子のフリーゾーン」も開催。
HP:横浜美術館

■埼玉県立近代美術館アート体感ワークショップ「MOMASのとびら」(埼玉・さいたま市)
毎週土曜日の午後におこなっているプログラム。対象年齢はさまざまで、なかには幼児が参加できるものもある。
実施日時:毎週土曜日の午後(※参加対象は日によってことなる)
HP:埼玉県立近代美術館

■静岡県立美術館「実技室プログラム」(静岡・静岡市)
参加型のプログラムを多数開催。絵の具開放日、粘土開放日は3歳以上なら参加できる。
実施日時:HPにて要確認
HP:静岡県立美術館
 

赤ちゃん、小さな子ども向け設備を備えた美術館

以下のような赤ちゃん向け、キッズ向けの施設を備えた美術館もあります。

■ちひろ美術館・東京(東京・下石神井)
赤ちゃんや小さな向けの絵本を読んだり、木や布の絵本で遊んだりできる「こどものへや」がある。
※「絵本」ガイドの大橋さんによる取材レポートはこちら

■東京おもちゃ美術館(東京・四谷三丁目)
赤ちゃんがおもちゃでゆっくり遊べる「赤ちゃん木育広場」がある。
※「おもちゃ」ガイドのこんどうさんによる取材レポートはこちら

■箱根彫刻の森美術館(神奈川・箱根町)
子供たちが中に入って遊ぶことができる造形作品がある。

■国立国際美術館(大阪・大阪市)
子ども向け絵本400冊を常設したキッズルームがある。

■青森県立美術館(青森・青森市)
絵本や積み木を楽しみながらゆっくり過ごせるキッズルームがある。

■熊本市現代美術館(熊本・熊本市)
子育てアドバイザーが常駐し、親子で気軽に立ち寄って子育ての相談や交流ができる子育てひろば・キッズサロンがある。

子どもが小さいうちから美術館につれていくことは、五感を刺激したり、公共の場でのルールを守ることを学んだり、いろいろなメリットがあります。赤ちゃん連れのママにとっては、心がうるおうリフレッシュになりますね。ぜひマナーを守りつつ、子連れでも気軽に楽しく美術館を楽しんでみてください。

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