洗面/洗面関連情報

トイレや洗面室に設置する換気扇の種類と特徴

サニタリーの換気扇に関しては、あまり気にしない方も多いかもしれません。ここでは、換気計画を確認する際に、知っておきたい洗面やトイレの換気扇の基礎知識をまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

快適な住まいを実現するため重要な換気計画

部屋の湿度をセンサーが感知し、設定値以上になると自動運転に。洗面所や寝室などの結露やカビ対策に威力を発揮する。高気密電気式シャッター付。壁・天井取付が可能。[Y-12PFH9VDundefinedパイプファン]

部屋の湿度をセンサーが感知し、設定値以上になると自動運転に。洗面所や寝室などの結露やカビ対策に威力を発揮する。高気密電気式シャッター付。壁・天井取付が可能。[FY-12PFH9VD パイプファン] パナソニック エコソリューションズ 

建築基準法では、「シックハウス症候群」対策のため、化学物質の発散量の少ない建材を使うことに加え、原則としてすべての建築物に、機械換気設備を設置し、室内の化学物質の濃度を低減させることが義務付けられています。

また、気密性の優れる現在の住宅では、換気が充分に行われないと湿気による結露が生じやすくなり、住まいの老朽化を早めてしまうケースも。必要な空間に、目的に合った換気設備を設置することはとても重要なことなのです。

住まい全体の換気計画は、とても難しく専門的な知識が必要です。実際の家づくりを進める中では、設計担当者などからの提案を確認し、選択することになるでしょう。

空気が汚れやすく、換気の必要性も高いトイレや洗面室

具体的なプランニングの際には、キッチンの換気扇や浴室の換気乾燥機などにこだわりを持つ方はみられますが、洗面(脱衣)室やトイレなどの換気扇に関しては、あまり気にしない方も多いようです。換気計画は、ひとつの空間や換気扇単体で判断するものではありませんが、洗面室やトイレは、空気が汚れやすい空間であり、日々の換気の必要性も高いスペースなので、しっかりと確認をしておくことが大切でしょう。

取り付け位置では、壁付タイプと天井埋め込みタイプがある

排気・強-弱、低騒音形「DCモータータイプ〉」、羽根が簡単に外せるので、掃除もしやすい。風圧式高気密シャッター付。 [FY-17CD7Vundefined天埋換気扇(樹脂)・ルーバーセット]undefinedundefined

排気・強-弱、低騒音形「DCモータータイプ〉」、羽根が簡単に外せるので、掃除もしやすい。風圧式高気密シャッター付。 [FY-17CD7V 天埋換気扇(樹脂)・ルーバーセット] パナソニック エコソリューションズ

一般的な洗面室やトイレの換気扇は、20センチ程度の四角や丸の形状のもので、格子ルーバーやパネルなどを取り入れたタイプが多くみられます。

取り付け位置によって、壁に設置するタイプと天井に埋め込むタイプに分けられますが、壁に設置するタイプは簡単な工事で取り付けることができるので、既築の住宅にもリフォームなど増設することが可能。天井に埋め込むタイプは天井裏にダクト配管して排気するものです。間取りや空間のつくりなどによって、検討することになるでしょう。

洗面室:湿気を感知するセンサー付きのタイプなども便利

洗面室は、浴室に隣接し脱衣室を兼ねるプランも多く、また洗濯機を設置する場であったり、室内干しをしたりと、湿気がこもりやすい空間。充分な換気を確保できるプランとする必要があります。

住まい全体の換気計画に基づいて、適切な位置に適切な機器を設置し、作動させることはもちろんですが、洗面室向きの機器としては、湿度センサーの付いたタイプなども揃っています。設定した湿度以上に室内の湿度が上がると自動的に運転を開始(通常は弱運転で、設定湿度以上になると強運転に切り替わるタイプも)するので、お風呂あがり後や洗濯物を室内干しする場合などに便利でしょう。

トイレ:照明と連動するタイプや人を感知するセンサー付きなど

人の出入りをセンサーが感知して換気扇を自動運転。人感センサーによる自動運転で、つけ忘れや消し忘れを防ぐ。フィルターでホコリをカットするので、本体内部の汚れを抑え、お手入れしやすいトイレ用の換気扇。[FY-08PFRY9VDundefinedパイプファン]undefinedパナソニックエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

人の出入りをセンサーが感知して換気扇を自動運転。人感センサーによる自動運転で、つけ忘れや消し忘れを防ぐ。フィルターでホコリをカットするので、本体内部の汚れを抑え、お手入れしやすいトイレ用の換気扇。[FY-08PFRY9VD パイプファン] パナソニック エコソリューションズ

トイレは、通常の換気に加え、使用後の臭いを排出することも求められます。

たとえば、照明スイッチと連動して作動するタイプは、照明のスイッチを入れると換気扇も作動、照明スイッチを切った後、しばらく経ってから換気扇が切れるもの。トイレの使用後に作動することで、臭いや湿気を充分に排出することが可能でしょう。強弱切替のあるタイプであれば、トイレの使用後は強運転で排気することができます。

また、センサーで入室を感知し自動運転(通常は弱運転で人を感知すると強運転に切り替わるタイプも)、タイマーで自動OFFするタイプなども。自動で作動、停止するので、つけ忘れ消し忘れを防ぐことができるでしょう。

お手入れがしやすい細かな工夫や省エネルギー性能もアップ

洗面室やトイレ向け換気扇の最近の傾向のひとつは、お手入れのしやすいこと。ルーバーや羽根などの部材を簡単に外して洗えることができたり、フィルターの汚れを掃除機でお手入れすることが可能なタイプもみられます。排気(ほこり)が室内に逆流することを抑え、換気扇を設置した壁面周辺の汚れを防ぐ工夫をしたタイプなどもあります。

また、長時間の運転でも消費電力が少ない省エネタイプ、低騒音設計のものなどもみられるようになりました。

効率のよい換気のためにはこまめに掃除を

換気扇の掃除はなかなか面倒と感じるかもしれませんが、効率のよい換気を行うためには、換気扇をきれいに保つことはとても重要です。取扱説明書を参考に、こまめにお手入れをすること。プランニングの際には、機器のメンテナンス方法や掃除のしやすさはもちろん、掃除のしやすい位置や高さにも配慮して計画することも大切でしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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