手で漉して作るこし餡の「南青山 まめ」
「餡の味」は、和菓子店の数だけありそうなものですが、自家製の餡、中でも設備や手間暇の要るこし餡まで作っているお店は、それほど多くはありません。そんな中で「南青山 まめ」がこだわるのは、自家製というだけではなく、手で漉して作るこし餡です。「南青山 まめ」は、京都出身の女将が営む
「南青山 まめ」は、京都出身の大八木惠子さんが、9年前に静岡・三島に開いたまんじゅうカフェに始まります。その後、東京・青山一丁目へお店を移し、2008年10月からは、現在地の南青山でお店を営んでいます。創業以来一貫して変わらないのは、餡作りにすら機械を使わない手作りへのこだわり。ぜひ味わって頂きたいのは、「わらび餅」や今の時期限定の「道明寺 桜餅」、「苺大福 デラックス」などに使われる手漉しのこし餡。優しい口溶けでさらりとした甘さのこし餡は、「まめ」ならではのいい味です。
「独学なので自分だけの味が出せるのかも」と大八木さん。お店を始める前は、家族や親しい人のために和菓子を作ってきたそうです。採算や手間暇を考えず、「美味しい」を追求できる時代があったからこそ生まれた餡の味。多くの人のために和菓子を作るようになった今も、作り方を変えると味が変わってしまうから、と機械を取り入れないのです。