Q4.二の舞を踏まないように気をつけたいと思います
失敗を繰り返さないと伝えたつもりが、逆効果になることも!?
「二の舞を踏む」が間違い。元来の正しい使い方は、「二の舞を演ずる(演じる)」です。「二の舞」とは舞楽の言葉です。案摩の舞の後で、その案摩を真似て滑稽に舞う、演じることからきたものです。そこから、前の人の真似をすること、前の人と同じような失敗を繰り返すたとえとして使われる言葉です。前の人の失敗を後の人が繰り返すことという意味の言葉に、「前車の轍を踏む(前轍を踏む)」という「踏む」が付く似た言葉がありますから、それとの混同かもしれませんね。
Q5. 「こういうことにかけては彼は誰よりも目鼻が利く」
「目鼻」が間違い。正しくは「目端が利く」あるいは「目が利く」「目先が利く」です。「目が利く」とは、物のよしあしを見抜く力がある、鑑識力があるという意。「目端が利く」とは、その場の雰囲気などを見計らって機転が利くという意。「鼻が利く」という言葉はありますから、それといっしょになってしまった誤用でしょうか。
いかがでしたか? あまり考えることもなく、何気なく使ってしまう言葉ですが、見直してみると、まったく気付かずに誤った言い方を長年使っていた などということにもなり兼ねません。話に説得力を与えたり、深みを増したりする慣用句や四字熟語も、きちんと意味を知り適切に使いこなしたいものですね。