「歯に衣着せず」、「サバを読む」など、普段の会話の中で、何気なく使っている慣用表現。意味をきちんと理解して使えているでしょうか。耳で覚えた表現を、意味や読み方を確認しないまま覚えていませんか? よく使いながらも、ちょっと自信がないという表現があれば、これを機に確認してみてくださいね。

間違いだと気付かずに使っていませんか?

「音は似ているけど意味が違う」「似た言葉と混同している」など、間違いに気付かないまま使っている慣用表現は、結構あります。

取りつく島もない
「取りつく暇もないほど忙しい」は、話しかける隙もないほど、忙しい?!
×取りつく暇もない
○取りつく島もない

「話しかけても、ちゃんと答えてくれる余裕がないほど忙しい」という状態を「取りつく暇もない」と覚えている人、いませんか? 正しくは「取りつく島もない」です。航海中に遭難したときに寄航できるところで「島」という意味。「島」は、頼りや助けになるもの。つまり「頼りになるようなところがなく、どうしようもない」という意味。

×大目玉をいただく
○大目玉を食う

上司に叱られたのだし、「食う」なんて、下品な言葉を使うなんてと「大目玉を食う」を「いただく」と丁寧語に変えてはだめ。「大目玉を食う」という決まった言い方なのです。

×あたりさわらずの意見
○あたりさわりのない意見

聞いたことがあるような、ないような表現ですが、これは「あたりさわりのない」と「あたらずさわらず」の2つの言葉が、混同されていると思われます。両方「物事の核心にふれず、ほかの人やものへの影響が少ない」という意味なので、似ているのですが、言葉としては別のものですから注意しましょう。

得意気に使った慣用表現、間違っていたらちょっと恥ずかしい。

得意気に使った慣用表現、間違っていたらちょっと恥ずかしい。

×的を得た発言
○的を射た発言

「得る」と「射る」は、音が似ているのでよく間違う表現ですが、「的」は「射る」もの。「的を射た」が正しい表現です。「得た」を使って「当を得た発言」とすれば、同じ意味でこれも正しい表現です。

×間髪(かんぱつ)入れずに
○間髪(かん、はつ)を入れずに

「カンパツ入れずに答えた」などという風に使う人が多いと思います。「すぐに、とっさに」という意味はあっているのですが、読み方が違います。「間髪を入れず」は、もともと“間に髪の毛1本も入る隙間もないほど、(事態が)非常に切迫していてゆとりがない”状態という意味。「かん、はつをいれず」が正しい読み方。

×いやがおうにも、期待が高まる
○いやがうえにも、期待が高まる

「いやがおうにも」を漢字で書くと「否が応にも」。意味は「なにがなんでも、有無を言わせず」。「いやがうえにも」は、「弥が上にも」で、「さらにますます、その上に」という意味。さらに期待が高まるという意味では、「いやが上にも、期待が高まる」が正しいです。

「目からうろこが落ちる」ような慣用表現間違い。まだまだあります!