ジョギング・マラソン/ジョギング・マラソンの走り方、トレーニング

マラソン大会3~6週間前のトレーニング法(3ページ目)

東京マラソンまで残り1カ月半。年末年始の走りこみをこなして大会まで3~6週間前となった今、なすべきことは何? サブ3、サブ4、サブ5のレベルごとに必要なことを踏まえた練習内容と、具体的なスケジュールの作り方をご紹介します。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

サブ3目標
サブ4目標の方よりもさらに強い目標達成意識が強いと思います。すでに何ものマラソン経験があり、練習時のタイムも記録されているでしょうから、自分の走力をよく認識しているでしょう。でも中には、自分の走力を勘違いしてよくわかっていると思い込んでいる方もいますから、もう一度冷静に過去の記録や練習日記と現在の力を比較しておきましょう。
さて、サブ3目標の方の落とし穴は、自分の走力が分かり、目標達成まであと何分足りないから1キロメートルあたりどのくらい速度を上げなければならないのかが分かる故の「無理」です。
このレベルになると、短期間のうちにそう大幅な記録の短縮が見込めるものではありません。しかし、スピードをつけなければ目標に届かない→スピードを付けるにはスピード練習だ→スピード練習はインターバルかレぺティションかタイムトライアル といった連想をし、目標ペースの走力を付けることにやっきになる方は多いのではないでしょうか。
この時期になってのこうしたスピード練習は、危険性をはらんでいます。
まず言えるのは、スピードと量にもよりますが、無酸素運動に近いようなインターバル練習は、せっかく養成してきた遅筋が減り速筋を増してしまうことです。これまでやった走りこみが無駄になってしまいます。そもそも、5000mや1500mレースのスピードで走る局面はあり得ないのですから、そのようなスピード練習は意味がありません。
二つ目に、寒い時期ですからよほどウォーミングアップを入念に実施しないと故障を起こしかねないということです。
しかし、スピード練習をやってはいけないということではありません。サブ3ともなれば、体のキレは必要です。サブ3のスピード感、リズムを覚えこんでいなければ、疲労が出てきたときにだらだらとペースを落としてしまいます。
また、持久力も維持し続ける必要があります。週末には30キロメートル走を入れておきます。
持久走とスピード練習を組み込んで練習を組み立てます。
1回の練習は、緩やかなビルドアップを基本としています。これは、実際のレースにおけるペースの組み立てを念頭に置いています。前半型よりイーブンペースまたは後半型のほうがタイムが良くなるのは明らかなので、練習時から次第にペースを上げる走りを体に覚えこませるためです。

トレーニングスケジュール例

月曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
火曜日 10キロメートル 休養ジョグ
水曜日 15キロメートル ビルドアップ走 マラソンペース→後半10キロメートルレースペース
木曜日 10キロメートル インターバル走 前半3セット(ハーフレースペースで1キロメートル+レスト・マラソンペースで0.5キロメートル)+後半3セット(10キロメートルペースで1キロメートル+レスト・マラソンペースで0.5キロメートル)
金曜日 0~5キロメートル 休養ないし休養ジョグ
土曜日 10キロメートルジョグ マラソンペース(翌日のために後半アップしない)
日曜日
・最初の日曜日 30キロメートル 20キロメートルジョグ+10キロメートルマラソンペース
・2回目の日曜日 30キロメートル 15キロメートルジョグ+15キロメートルマラソンペース
・3回目の日曜日 30キロメートル 10キロメートルジョグ+15キロメートルマラソンペース+5キロメートルハーフマラソンペース
・4回目以降の日曜日) 30キロメートル 5キロメートルジョグ+20キロメートルマラソンペース+5キロメートルハーフマラソンペース

大会3~6週間前、練習もさることながら、この時期に最も注意すべきは風邪をひかないことといってもいいでしょう。体を冷やさず、人込みを避けて、うがいと手洗いを励行する。これも大事なマラソン対策です。
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