PSVitaをどう育てるか
本当に色んなことができます。それだけに、何を中心に訴求するのかが大事です。(イラスト 橋本モチチ)
しかし、たくさんの機能があるからこそ、それを使いこなすにはユーザーには相応の知識がいりますし、これから買おうという人には、分かりやすい切り口が求められます。ユーザーにどう使いこなしてもらうか、メーカーがどう使いこなすか、そしてPSPのように育てていけるかが課題となります。
ゲームハードの区切りに400万台という数字があります。ゲームメーカーから見て、市場が構築されてきてソフトを投入しやすい、ビジネスが展開しやすい環境と言える数字です。PlayStation3が2009年秋に値下げと新型投入を行い、その冬にファイナルファンタジー13を発売。この時期に400万台をこえ、ターニングポイントになって翌年は中堅タイトルの売上が堅調に伸びていきました。また、怒涛の如く売上を伸ばしている3DSは、おそらく近いうちに400万台を突破するでしょう。発売からここまで前半は停滞感も漂っていた3DSは、次のステップに進むことになります。
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いつ400万台にたどり着くのか、もう少し正確に言うと、400万台にたどり着くという予測にリアリティが出るのか、というのはそのハードが充実していくために1つの重要な指針になります。PSVitaはこれからその道筋を作っていく必要があります。
年末年始の商戦期を逃さずスタートでベースを確保することが1つ。そこには、不具合などの不安の払拭も重要な要素かもしれません。そして、400万台を目指す過程で、3Gによる常時接続を生かしたより強力なゲームコンテンツ、あるいはサービスを提供し、WiFi/3Gモデルのユーザーを増やしていくことができるかも、方向性に大きな影響を与えるでしょう。
これから1年間かけてPSVitaをどう育てて次の年末商戦を迎えるか、それがPSVitaの未来の姿を作っていくことになりそうです。
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