ジョギング・マラソン/東京マラソン徹底解説&レポート

東京マラソン8週前の走り込み、効果を上げるには

東京マラソンまであと2ヶ月少々。東京マラソンをしっかり走るつもりなら、この年末年始とその後の3連休は最後の走り込み期です。本番を見据えた充実した内容のトレーニングをしてほしいのですが、それはどのようなものなのかを解説します。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

走り込みで持久力を高める

年末年始の走り込みメニュー

年末年始の走り込みメニュー

フルマラソンのレース直前一週間は完全に疲労を抜く期間、その前の3週間はスピードをチェックしつつ徐々に練習量を落としていく期間、その前の一ヶ月はスピード持久力を養成する期間となると、この年末年始はスピード持久力を養成する直前となります。
この期間にやるべきことは持久力のアップです。
マラソンは長時間ほとんど同じ筋肉を同じように動かし続け、同じように体に負荷をかける運動です。そうした運動に耐える体づくりが必要であると共に、そうした運動に身体共に慣れる必要があります。

マラソンの辛さを覗ける練習を柱に

30kmも走ると月間200km程度の距離を走っていても結構辛くなります。筋肉痛も生じます。それでも走り続けるか歩いてしまうかの分岐は、やはり経験がものをいいます。経験がないとそのような痛みを感じ始めたときにこの先どうなってしまうのか心配が増幅し不安になります。どうなるかがわかっていれば、ある程度痛みを和らげる走法に切り換えたり我慢もできます。ことに、以前より疲労や痛みの出る時期が遅いと、安心と自信が生まれます。
こうした理由から、本番前に一度でも長い距離を経験しておくことは体づくりだけでなく、心理的にも効果のある練習になります。

サブ5 歩いても25km制覇を
その距離ですが、完走目標時間が5時間、サブ5の方は、20kmを超えて25kmぐらいを目標にしましょう。一般に「30km」の壁というようなことが言われますが、完走5時間のレベルですと20kmぐらいからかなり辛くなると思います。実際にどのようになるのか、20km以上の距離を走らないと体験できないのでその暗いの距離になります。歩きたくなってもとことん粘れるところまで粘りましょう。どうしても走れなくなったら歩いてもいいですから25kmまでは行きましょう。同じ歩くにしても残り20kmぐらいを時速4kmと6kmで歩くのでは1時間40分の差がつきます。時速4kmでは完走できませんが、時速6kmなら完走できます。疲労時に歩くことになっても早く歩くための練習として長距離を走り歩きしましょう。
走るペースは、フルマラソンで想定しているレースペースの5%増しまでを理想とし、遅くても7%増しまでの速度とします。5時間の場合、レースペースが7分6秒/kmですから、5~7%増しで7分28秒~7分36秒/kmということになります。

サブ4 30km以上を
サブ4を目標とされる方は、30~35km走を一本入れましょう。急激な疲労や痛みは25kmぐらいから始まるのが常ですから、そこからが4時間で完走するための本来の練習になります。
ペースは、サブ4の場合、5~8%増しで5分35秒~6分9秒/km程度となります。

サブ3 40kmを
サブ3を目標とされる方は、ほとんどの方が数度以上のマラソン完走経験をお持ちだと思います。トレーニングでも40km以上走っている方も多いでしょう。もし走っていなければ丁度良いタイミングになる時期ですからこの年末年始に40km走を1回入れましょう。他の時期ですと45kmまで距離を伸ばしたいところですが、後で説明するようにこの後の練習があるので40km走でよいと思います。
ペースは、サブ3の場合、5~10%増しで4分29秒~4分42秒/km程度となります。

以上の練習が年末年始の柱となる練習です。
この練習の前後にこの柱となる走りの効果をより高める練習をセットします。
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