スポーツメーカーの完走メニュー
ナイキのトレーニングメニューサイト
ナイキ「初級用」トレーニングメニュー
ミズノのトレーニングメニューサイト
アディダスのトレーニングメニュー選択画面
ネット上で検索すると、ナイキ、ミズノ、アディダスのサイトにフルマラソン完走のためのトレーニングメニューが載っていました。それぞれ、大会までの期間を12週間としてそのトレーニングメニューを比較してみました。
ナイキのメニュー「NIKE RUN TRAINING」は「初級(初フル完走)」「中級(サブ5)」「上級(サブ4)」に、ミズノは「初級(完走)」「中級(サブ4)」「上級(サブ3)」
と分けています。
共に3つのグレードに分けているのですが、ナイキの上級とミズノの中級が同じサブ4向けとなっているなど、同じ語句でもその内容が異なることに注意すべきでしょう。
アディダスは「miCoach」の名称でサービスを提供、ランニングを9つに分類、さらにレベル分けしきめの細かい対応をしています。レースランニングの中でフルマラソンを選択した場合、一番遅いステップ1(5時間)からステップ7(3時間30分)に分かれます。
初心者、初マラソン挑戦者は利用時に要注意
このようなトレーニングメニューを参考にする場合、サブ4、サブ3を目指すランナーならフルマラソンを経験しているか、フルマラソン経験はなくても練習では30km以上を走った経験がある「走り込んでいるランナー」だと思いますので、自分なりに咀嚼して読むことができると思います。。しかし、初心者が参考にする「初級」はくせ者です。他の運動経験やランニング経験の有無にかかわらず一律に初級ですし、年齢の差も考慮されていませんから人によっては参考にならないケースも多いのではないかと思われます。
例えば、ナイキ初級の第1週は2回の練習でランニングはなしでウォーキングが計90分、第2週は3回でウォーキング90分+ジョギング40分。
これに対してミズノ初級の第1週は4回でウォーキング75分+ジョギング90分、第2週は4回でウォーキング45分+ジョギング150分です。
アディダスの場合、練習回数を週4回~6回の間でオプションにより設定できます(推奨は5回)。ステップ1を週4回の練習でスケジュールメニューを作った場合、第1週はジョギング250分、第2週は290分と最初から格別に長時間になっています。
アディダスのトレーニングメニューを忠実にこなせば、完走タイム5時間用ですが、運動経験のあるような若い方なら4時間30分~4時間ぐらいの記録が残せるかも知れません。
一方ナイキのメニューではどうにか完走はできるかも、といったギリギリメニューかと思います。ミズノのメニューが妥当なところという印象です。
しかし、これはトレーニング1~2週目の比較です。その後週が進んでくるとミズノのメニューにも???なところがあります。ミズノのメニューには初級者でもウインドスプリントが多く組み込まれています。第5週にウインドスプリントが2回組まれているのですが、ウインドスプリントは初級者のマラソン完走に必須のトレーニングなのかという疑問と、初級者がウインドスプリントを行ったら数日間筋肉痛が生じて次のトレーニングに差し支える恐れがあるという危惧です。
基準不統一に注意
各社がトレーニングメニューを作成する上で、どのような基準、条件によって作成しているのか明確ではないところがあるので、利用者にはこれでいいのかなという不安が残ると思います。アディダスの場合は、年齢、性別、体重などの条件をインプットした上で個別のメニューが作成されるので、練習量が豊富過ぎるような気はしますが納得できるかも知れません。トレーニングの種類がどのようなものなのかについても、迷うのではないでしょうか。ジョギングとLSDの違い、あるいはそれぞれがどの程度の速度なのかという点もはっきりしません。練習量の表示に距離と時間が混在しているのも迷わせます。
このように各社の基準が同一ではないので、あくまでも<参考資料>として活用しましょう。
迷うより、まず走れということで、易しいメニュー(例えばナイキサイトのメニュー)でスタートし、簡単すぎるようだったらグレードを上げるとか、他社のメニューに乗り換えても良いでしょう。
より効果を高める心拍数トレーニング
iPhoneと連繋でハートレイトモニターも
ハートレイトモニター製品は数社から発売されていますが、初心者には具体的なパーソナルなトレーニングメニューを提示してくれるシステムが便利でしょう。
アディダスからiphone利用のハートレイトモニター
アディダスが発売するmiCoachを利用すれば、速度ではなく心拍数を基準にしたパーソナルなトレーニングメニューがネットで提供されます。経験の豊富なランナーなら、感覚的にどの程度の負荷をかけているのか判断できますが、練習量の少ないランナーや、心拍数を計測する習慣のないランナーの場合練習の強度を判断するのが難しいですから、ハートレイトモニターと速度計とセットになったmiCoach PACERパッケージのようなトレーニンググッズを活用すると、客観的に体力を分析したメニューによるトレーニングが可能です。速度や走行距離についてあれこれ悩む必要がありません。
さらに12月15日には、iPhoneと連繋して使える心拍数モニターセットの「miCoach CONNECT」が発売になります。モバイルアプリを併用して、目標に則し、一人ひとりに適合したより詳細なトレーニングプランの作成が可能で、リアルに自分の走力の進化を手軽にモニターできるようになります。
JALホノルルマラソンバーチャルランを実施しているアディダス「RUNBASE」