第二反抗期は「思春期」にあたる時期 

浜で遊ぶ女子中学生

身体の変化と共に心も不安定になる「思春期」

第二反抗期は、小学校高学年から高校生初期ころ。中学時代を中心とした年代に起こります。この年代はちょうど、男の子では声変わりや精通が始まり、女の子では初潮や乳房発育が現れる「第二次性徴」の時期にあたります。

この時期は、一般的には「思春期」という呼び方の方がなじみ深いと思います。思春期とは、これから20代前半まで続く「青春期」(青年期)を思う芽生えの頃、という意味です。この時期、男の子は大人の男らしく、女の子は大人の女らしく身体が変化していくと共に、心の状態も大きく変化していきます。それまでは親に頼って生きてきた子が、自分で考えて物事を選んでいきたいという欲求が芽生えるのです。

親に反発し、距離を置こうとする思春期の心の特徴 

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親に頼らず自分で決めて選択していこうとする時期

親から見ると、この時期の行動は何かと反抗しているように見えます。

たとえば、親と一緒の行動(外食、買い物など)を避け、親の提案で続けてきたこと(稽古事、ファッションなど)には、やたらと抵抗することもあるでしょう。親の生き方や行動を引いた目で見て、「ダサい」「ウザい」などと批評し、馬鹿にすることもあるでしょう。

また親だけでなく、教師や学校、親戚など、大人社会全般にも批判的になったりします。そのため、教師の注意を素直に聞かず、地域活動や親戚付き合いから遠ざかる子も多いものです。さらには、大人社会が決めた常識やルールを破り、同年代の仲間のルールを優先したりすることで、既存の大人の支配からの脱皮を試みる行動もよく見られます。

このような態度は、子どもの方から積極的に「乳離れ」をしようと試みている証。これを「心理的離乳」といいます。とはいえ、まだ自己も確立されていませんし、身体も精神も発達途上の段階なので、親には危なっかしく見えてしまうもの。けれども、本人は真剣に親の依存から卒業し、親子関係を変えようと試みているのです。

仲間、異性にどう見られるかを気にする思春期 

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仲間との関係で葛藤を抱えやすい時期

この時期、親との関係が疎遠になると共に、同世代の友だちとの関係を重視するようになります。仲間との情緒的な絆や仲間同士のルールを重視し、合わないと仲間外れにされることもあるため、周りと調子を合わせることに必死になります。

また、異性のことも意識し始めるようになり、自他の性的魅力にも関心を持つようになります。そのため髪形にこだわったり、体形を気にしたり、異性をひきつけるファッションに夢中になる子も増えてきます。一方で、自分の性的な魅力に自信を持てない子は、強い劣等感を抱くこともあります。

この時期の仲間や異性への思いはとても複雑であり、ちょっとしたことを言われても傷つきやすくなります。仲間や異性に認められたい、仲間外れにされたくないという思いが切実になり、「見られ方」を非常に気にするようになります。

この時期は自我意識の芽生えにより、自分の内面に目を向け始めるのに、仲間同士では外側の部分(容姿、ファッション、目立つ行動など)を意識することが多く、表面的で浅薄な付き合いに葛藤し、孤独感を募らせる子も少なくないのです。

思春期の子供には、親は見守りながらも毅然とした態度で 

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木の上に立って見守るのが親の役目

この時期の子は、親と距離を置くことで大人になろうとします。また、自分の抱えている葛藤や複雑な思いを親に知られたくない、という思いも強くなります。そのため、親は子どもの行動を詮索しないことが大事。見守っていく姿勢をとるように心がける必要があります。

生意気なことを言ったり、無視したり、関わりを拒否することも増えてくると思いますが、そのたびに過剰に感情的、否定的になって、子どもと無益な衝突をしないことです。

かといって、無理な要求や生意気な態度をすべて容認するのは好ましくない態度です。子どもは反抗しながら、親の反応や態度を探ろうとしていますので、子どもの反抗的態度を理解しながらも、理不尽なことには毅然とした態度で対応することが大切です。

この第二反抗期は、多くの場合、15~16歳を過ぎれば落ち着いてきます。その頃から本格的な青年期に入り、自分らしい生き方の確立に向けてより具体的に歩み始めていくからです。いずれくる親からの経済的な自立を前に、自分らしい生き方、進路に思いを向け始めるため、精神的にも成長していき、やたらと親に反抗することも少なくなっていきます。

第二反抗期の子は、まだ大人への入り口に立ったばかり。どんなに親を遠ざけようとしていても、まだまだ親なしでは生きていけない年代です。困ったときには力になれる存在、距離を置きながらも子どもが信頼できる存在であるためにも、親としてのあり方、親子の関係性を見つめ直す機会と捉えることが大切ではないかと思います。
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