ついにVOCALOID3が登場した(2ページ目)

初音ミクは使えるの？

ところで、今回のVOCALOID3のリリースに関して「初音ミクは出ないの？」と思っている人も少なくないはず。残念ながら現在のところ初音ミクの開発元であるクリプトン・フューチャー・メディアからは「初音ミクなどのCVシリーズに関してVOCALOID3版を出す予定はない」というアナウンスがあるだけ。いつか登場してくれるのでは……という期待は持ち続けたいのですが、当面その願いはかないそうにありません。

では、VOCALOID3は初音ミクとは無縁のものかというと、実はそうではないのです。VOCALOID3 EditorにはVOCALOID2の歌声ライブラリを変換してインポートするという機能を備えているため、初音ミクや鏡音リン・レンなどをVOCALOID3で利用することができるのです。

また、VOCALOID2で作った楽曲データであるVSQファイルはVOCALOID3 Editorでもそのまま読み込むことができます。ということは、初音ミク用に作ったデータをVOCALOID3 Editorでまったく同じように再現できるのか、というと実はこれがちょっと違うのです。

VOCALOID3のエンジンで初音ミクを歌わせると、少し舌滑がよくなる感じで、もっと上手に歌ってくれます（微妙にピッチが外れるところは直らないようですが）。先日AV Watchの記事で音を交えて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

さらにすごいのは、VEL＝Velocityの値を調整したときの歌い方。Velocityといっても音量の違いではなく、VOCALOIDでは口を早く動かすことができるかどうかを決定付けるパラメータ。そのこと自体はVOCALOID3でも同じだったのですが、VOCALOID2でVELを変更しても、あまり大きな違いが出ませんでした。ところがVOCALOID3ではこれがかなり劇的に変化するのです。確かに、声そのものは明らかに初音ミクなのに、これまでとは一味違う歌い方。このVELの違いによる歌声の変化もAV Watchの記事に掲載しているので、ぜひ聴き比べてみてください。

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