子どもに2度訪れる特徴的な「反抗期」とは?
反抗期の山を乗り越えて子どもは大人になっていく
大人目線で見れば、この時期の激しさは、反抗的な態度に見えます。しかし、子ども本人にとって、その行動は必ずしも反抗ではありません。この時期に、「自分なりに、思うようにやってみたい」という欲求が高まり、親の希望や都合と対立する機会が増えているだけなのです。
この反抗的な時期は、子どもが自立に必要なプロセスでもあります。したがって、心理の専門家の間では「反抗期」という呼称を改め、「自立期」と称する傾向もあります。
特徴的な反抗期(自立期)は二度訪れ、1回目が2歳前後(第一反抗期)、2回目が中学生頃(第二反抗期)になります。今回は、「第一反抗期」の特徴と、親の受け止め方についてお伝えしたいと思います。
2歳前後のイヤイヤは「第一反抗期」
親を困らせる行動が急激に増えるのが第一反抗期
たとえば、買ってほしいのに「ダメよ」と言われると、床に寝転がって泣き叫ぶ。嫌いなものを出されると、皿を投げ飛ばして怒りわめき散らす。こんな聞き訳のない子どもの姿は、街や公園でもおなじみだと思います。子どもと接する機会が少ない人ほど、こうした行動を「わがまま」「しつけ不足」と感じてしまうでしょう。
この時期の子は、生まれて初め意志が芽生え、「自分」というものを意識し始めます。この自分への意識を「自我」と呼びます。第1反抗期は、この自我の芽生えの時期に当たります。
「私はこうしたい」と自我を主張しているのに希望通りにできないから、泣き叫んででも主張を通そうとします。他人の要求や状況を理解し妥協すること、交渉することがまだうまくできないから、激しく主張するしかないのです。