「イタリアのアルモドバル」:現代イタリア映画界を代表する名匠、フェルザン・オズペテク監督

フェルザン・オズペテク監督

フェルザン・オズペテク監督。オープンリー・ゲイの方です。

監督のフェルザン・オズペテクは、「イタリアのアルモドバル」とか「ポスト・アルモドバル」と言われる現代イタリア映画界を代表する名匠です(国際映画祭の常連で、今回の作品もベルリン映画祭に出品されています)。古き良き時代のイタリア映画へのオマージュを込めながら、愛、家族、セクシュアリティを描き、公開すれば必ずヒットすると言われている監督です。

これまでにも『無邪気な妖精たち』(2001)という作品で、ニューヨーク・レズビアン&ゲイ映画祭で最優秀作品賞を受賞したりしています。こんな映画だそうです。
『無邪気な妖精たち』

『無邪気な妖精たち』(2001)より

主人公アントニアは最愛の夫をなくし、悲しみに明け暮れている。しかし、ふとしたきっかけで彼女は夫に7年間もつきあっていた愛人がいて、しかも男性だったということを知る。戸惑いと怒りが混じり合う中、アントニアは夫の愛人ミケーレとしだいに友情を結び、家族や社会の偏見の中で互いを支え合って逞しく生きるゲイのコミュニティに迎えられる。感情的なトルコの音楽にのせた情熱的な映像、友情の大切さ、そして「食」の存在。大きな食卓を囲んでわいわい料理にワイン、そして会話を楽しむミケーレの仲間たちの姿はまさに新たな家族像。(映画パンフレットより)

日本では、2000年に『ラスト・ハーレム』というオスマントルコを舞台にした時代物の作品が公開されていますが、それ以降はイタリア映画祭のような時にしか上映されず、ほとんど知名度がありませんでした。今回やっと『あしたのパスタはアルデンテ』が公開されたことを、心から喜びたいと思います。この映画の興行が成功すれば、きっとオズペテク作品が今後も日本で上映されていくでしょうし(オゾンやアルモドバルのように)、『無邪気な妖精たち』をはじめとする過去の作品の特集上映が組まれたりもするかもしれません。そうなることを願います。