DTM・デジタルレコーディング/DTM・デジタルレコーディング新商品情報

発売までカウントダウンに入ったVOCALOID3(2ページ目)

当初9月に発売予定だったのが10月に延びることになったVOCALOID3ですが、徐々にその内容が明らかになってきています。VOCALOID3に関する最新情報を整理してみたいと思います。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

2種類のWAVトラックを装備する

VOCALID3

2種類のWAVトラックが装備される

VOCALOID3 Editor、Tiny VOCALOID3 Editorを含め、VOCALOID2 Editorから大きく発展したのが、WAVトラックを搭載したということです。

従来VOCALOID2では歌声を入力することだけに特化していたわけですが、VOCALOID3ではそれとは別にオーディオファイルを扱えるようになったのです。以前、ボーカロイドの父、ヤマハの剣持秀紀さんに取材したところ、VOCALOID3には2つのWAVトラックがあり、1つがステレオトラック、もうひとつがモノラルトラックになっている、とのことでした。

ではこのWAVトラック、何に利用するのでしょうか?ステレオトラックは、BGMというか伴奏を入れるのに最適です。従来はVOCALOID2から書き出した歌声のWAVファイルをDAWに読み込ませて、曲を完成させるという手順が一般的でしたが、VOCALOID3ではその反対にDAWなどで作成しておいた伴奏をVOACLOID3に読み込ませて使うことができるのです。

一方モノラルトラックはもっと特殊な使い方になります。ここではブレスなどの息遣いなどの効果音を貼り付けていくことで、歌声にリアリティを与えることができる、というわけなのです。もちろん、ほかにもいろいろな使い方があるとは思いますが、これらによってVOCALOID3での音楽作成の可能性が大きく広がりそうです。ちなみにこのモノラルトラックはTiny Editorには搭載されていないようです。

なおWAVトラック装備にともなって、VOCALOID2にはあったReWire機能が削除されました。これはちょっと残念にも思いますが、どこかのアップデートなどで復活してくれないかと期待しているところです。
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