早いもので、8月ももうすぐ終わりです。みなさん、HOTな夏恋してますか? 花火やプールを楽しんでますか? ゴトウは急に寒くなったせいで風邪をひき、セミの大合唱を聴きながら諸行無常の境地です。
さて、遠くに花火が見えたり、プールサイドで青空を見上げたり、渡辺美里の歌を聞いたりすると、ふと若かりし頃のいろんな夏恋が脳裏によみがえってキュンとすることがありますよね(あるーあるー)。でもゴトウは最近、そんなオトメチックな胸キュンのレベルをはるかに超えて、万力で心臓がギリギリと押しつぶされるような超弩級の「せつなさよみがえり」体験をしました。
そのきっかけとなったのが、何を隠そう伏見憲明先生の最新小説『百年の憂鬱』です。まさに先月、こちらの記事でお伝えした「答えのない問い」ということが、この小説のなかで、生々しく、胸がヒリヒリ痛むほどリアルに描かれていたのでした。それでいて最後は、雷に打たれたような(『奇蹟の人』のマヤのような)衝撃を受け、思わず涙あふれ…。本気の恋を経験したことがある方なら絶対にシンクロするだろう、100%純ゲイ恋愛小説です。
最近は広く社会的なテーマで小説を書いてきた伏見さんが、ひさしぶりに直球のゲイ小説を、それも、こんなに熱いラブストーリーを書いてくれたことが、たまらなくうれしいです。よく考えると、これが一般文芸誌に掲載されていることもスゴイ!と思います。ぜひ、読んでみてください。