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更新料訴訟、最高裁にて「有効」判決【詳細】(2ページ目)

賃貸更新料に関わる訴訟、最高裁の判決が出ました。結果は、「更新料有効」。これで更新料問題はひと段落つきそうです。

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

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事案と判決について


◎その2
・賃料:月額5万2000円
・共益費:月額2000円
・更新料:契約の更新時に旧賃料の2ヵ月分。契約満了1ヵ月前までに借主・貸主いずれからも書面による申し出のない場合には、2年間更新されるものとする。


この事案では、借主は更新料条項が消費者契約法第10条または民法90条により無効であるとして、すでに支払った更新料26万円の返還を請求しました。
これに対し、平成21年10月29日の大阪高裁では、消費者契約法10条により無効とすることはできず、また暴利行為ともいえないことから更新料は有効であるとの判決が出ていました。

この事案でもその1と同様に、更新料は借主(つまり消費者)に義務を課すものであるから消費者契約法第10条の適用はあるものの、更新料の性質が賃料の前払いや賃貸借契約を継続するための対価であることや更新料の存在は一般的によく知られている存在であり、貸主と借主の力関係(情報の質や量、交渉力など)に格差がないことなどからも、更新料が消費者契約法第10条により無効とすることはできないとの見解です。


◎その3
・賃料:月額3万8000円
・更新料:1年ごとに家賃の2ヵ月分


このケースは、すでに支払った更新料22万8000円と定額補修分担金の12万円の返還を求めたもの。平成22年2月24日の大阪高裁の判決では、消費者契約法第10条により無効とされましたが、今回の最高裁判決ではその1、その2の事案と同様に消費者契約法第10条により無効とすることはできない、との結審になりました。

>>>今回の裁判での焦点と今後の行方は・・・?

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