男の靴・スニーカー/シューケア・手入れ

速報! スペインから上陸、タラゴのシューケア用品(2ページ目)

欧米の靴業界、特にスポーツシューズやリペアの業界では以前から定評のあるスペインのシューケア用品メーカー・タラゴ(TARRAGO)の製品が、漸く日本にもお目見えします。使いやすさと技術力が両立したアイテムの数々を早速ご紹介いたしましょう!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

「拭き取り不要」系でも、これは大丈夫!

セルフシャインクリーム

「拭き取り不要」系ながらシリコーンオイルを配合せず、仕上がりも一般的な乳化性靴クリームに近いタラゴのセルフシャインクリームです。特にガラスレザーの靴やカジュアルシューズ系との相性が良い感があります。840円。色: ニュートラル(無色)・ブラック・ダークブラウン・ミディアムブラウン・アンバーブラウン(ライトブラウン)・ブラウンシュガー(ベージュ)・ボルドー・ホワイト (ルボウ お客様相談室 TEL0120-11-3638)

タラゴの商品でまずご紹介したいのが、このページ上の写真のセルフシャインクリーム(以下「クリーム」と記します)と、下の写真のセルフシャインリキッド(以下「リキッド」と記します)です。どちらも牛革のスムースレザー向けの乳化性靴クリームで、付属のスポンジで塗布するスタイルなので、お手入れの際に手を汚すのが最小限に防げるのですが、最大の特徴はそれではありませんよ! 「セルフシャイン」と銘打っていると言うことは…… そう、塗った後のブラッシングや乾拭きが不要なのです。

ただしこれまでの「塗るだけで光る」系のシューケア用品とは、このクリームとリキッドは使用感が全く、全く異なります。これまでのその種の商品では当たり前に見られた「革の上に硬い膜を張って封印したような、ドロドロっとした光沢」には仕上がらず、どちらも一般的な乳化性靴クリームを用いたのとそれほど差の無い、しっとり落ち着いた輝きが出てくるのです。その理由は、今までの類似品では革の表面に光沢を出す最大の要素になっていたシリコーンオイル(俗に言うシリコン)を、どちらにも全く含んでいないから!

シリコーンオイルは革に栄養を与える訳ではないものの、光沢が出てしまう効果以上に伸びを改善し革の表面をベタつかせない目的で、この種の多くの類似品に添加されるのですが、その目的と引き換えに揮発性も生じます。よってこれまでの「塗るだけで光る」系をお手入れで入れ替えることなく多用すると、時にシリコーンオイルの副作用が効果より勝り、革を必要以上に乾燥させてしまう一方で他の成分がその表面を封印状態にするのも作用し、最終的に革が言わば呼吸困難に陥りヒビ割れてしまうケースが多いのです。

対照的にタラゴのクリームとリキッドは天然成分重視! 前者はカルナバワックス、後者はそれとビーズワックスの合わせ技で靴に輝きと栄養を与えるので、前述の通り一般的なブラッシングや乾拭きを要するものと仕上がりに差が少ないだけでなく、使い方のポイントさえ押さえてしまえば革のヒビ割れのリスクも格段に低くなっています。
セルフシャインリキッド

こちらも「拭き取り不要」系でありながら、ヒビ割れのリスクは低いタラゴのセルフシャインリキッドです。付属のスポンジで極少量を短時間にムラなく靴全体に伸ばしてあげるのが、使用する際のコツ! 735円。色: ニュートラル(無色)・ブラック・ダークブラウン (ルボウ お客様相談室 TEL0120-11-3638)

その「ポイント」は、
1.使う前に必ずクリーナー等で汚れや埃、それに古い靴クリームを落とす。
2.付属のスポンジを活用して、極少量を短時間にムラなく靴全体に伸ばす。
などでしょうか。一般的な牛革のスムースレザーなら一応どんなものにも使えますが、特にガラスレザーとか、ステアやカウなど主にカジュアルシューズに使われるやや肉厚のものとの相性が良さそうです。またクリームであれリキッドであれ、色付きのもの補色効果が結構優れていて、無色以上に仕上がりの美しさを感じます。この辺りは染料メーカーが起源であるタラゴの面目躍如と言ったところでしょう。


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