観光ビザとリタイアメントビザ
ビザが必要な国の場合、多くは観光ビザで対応しますが、「滞在期間や出入国の頻度」によっては、観光ビザでは対応できないことがあります。そのような場合、主に退職者を対象に発給するリタイアメントビザを取得するという方法があります。ロングステイで人気の高いオーストラリアには、観光ビザやワーキングホリデイビザ、学生ビザ、労働ビザ、などなど数多くのビザがあり、その中でロングステイに利用することが多いのは次の3つです。
- 観光ビザ(ETAS):3カ月かそれ以内の滞在が可能。有効期限日以内に出国しなければならないが、ETASの許可日から1年間は何度でも入国可能。
- 長期観光ビザ(ロングステイ):3カ月以上~12カ月滞在したい場合に該当するビザ。「観光」が目的で、「居住」は目的としない。
- 投資リタイアメントビザ:一時的に居住することを目的とする。4年間滞在可能で出入国も自由。
最近人気上昇中の台湾とインドネシアの「観光ビザ」と「リタイアメントビザ」の滞在可能期間は次の通りです。
【台湾】
- 90日以内の観光目的の滞在では、ビザは不要
- リタイアメントビザ ⇒ 180日滞在可能
- 短期観光ビザ ⇒ 30日間滞在可能
- リタイアメントビザ ⇒ 1年間滞在可能で、4回延長(=5年間滞在)が可能
観光ビザより長期間滞在でき、しかも出入国の制限がないリタイアメントビザ制度は、現在40数カ国で実施されています。では、リタイアメントビザの発給条件をいくつか見てみましょう。
一定の資産が必要
オーストラリアの投資リタイアメントビザの発給条件に指定されている資産や収入は、- 都市部に住む :州債へ75万豪ドルの投資+75万豪ドルの資産+6.5万豪ドルの収入
- 地方都市に住む:州債への50万豪ドルの投資+50万豪ドルの資産+5万豪ドルの収入
- 州債への投資 ⇒ 75万豪ドル=6375万円
- 資産 ⇒ 75万豪ドル=6375万円
- 収入 ⇒ 6.5万豪ドル=約553万円
では、アジアに目を向けてみましょう。タイでは、
- 50歳以上:タイ国内に80万バーツ以上の預金がある人、または月6万5千バーツ以上の年金収入などがある人、あるいは預金と年金の年間収入を合せて80万バーツ以上ある人
- 60歳以上:月に年金受給額が15万円以上ある人