第4位 日本で一番売れている絵本
『いない いない ばあ』
ブックファースト運動の広がりもあって、最近では、たくさんの赤ちゃん絵本が誕生しています。けれども、この『いない いない ばあ』が作られた1967年には赤ちゃん向けの絵本は皆無に等しかったようです。そんな中で、人気のある童話作家だった松谷みよ子さんが、子育てを通じて赤ちゃんの能力に気付き、赤ちゃんのための絵本を作ろうと取り組んだのがこの絵本です。
松谷さんと知り合いだった瀬川康男さんが、「いない いない ばあ」という遊びを絵本にするというアイデアに魅力を感じて、絵を提供したそうです。絵は、日本一薄いといわれる典具帳という和紙の上から描く「典具描法」と言う手法で描かれています。絵の具の微妙な濃淡が作る、優しげでなんともいえない味わいは、この特別な手法があって初めて表現できるものだったのですね。
この『いないいないばあ』は、累計発行部数で445万部(トーハン『ミリオンぶっく 2010年版』より)を超え、絵本では日本一の売上を誇る作品で、発売から既に44年が経過した超ロングセラー絵本です。それにもかかわらず、2011年上半期でも売上TOP5に堂々と名を連ねているのですから、驚異的を超えて、もう怪物絵本といってもよいでしょう。
【書籍DATA】
いない いない ばあ (松谷みよ子:作 瀬川康男:絵)
価格:735円(税込)
出版社:童心社 改版
推奨年齢: よんであげるなら0歳から
購入はこちらから
>> 次は、400冊以上の絵本を世に送り出した人気作家の絵本