幅広い年齢層に愛されるベーカリー
パン売り場の奥がカフェ
朝9時からパン屋さんにしては珍しく夜は11時まで開いているネモ ベーカリー&カフェはパンと共にお酒も楽しめるお店。
パン職人歴26年になる根本孝幸さんがここ武蔵小山という街に店を構えたのは、それまで働いてきたオフィス街や百貨店内ではなく、地域の子供からお年寄りまで幅広い層のお客さんに来てもらえるような場所を求めてのことで、見てまわった物件はなんと300件にも及んだそうです。
理想の地で新参者だった根本さんが毎日のようにしたことは、白衣を着て店の外に立ち、お客さんを出迎えることでした。今ではすっかり地域の人気店となって、今年の12月でまる4年を迎えます。
入ってすぐ左の食パンとバターロールコーナーは常に定位置
店に入って右の壁沿いにパンの棚があって、季節によってそのラインナップや位置は変わりますが、一番手前の食パンとバターロールは常に定位置。休日に奥さんのおつかいにくる旦那さんたちが迷わないようにするためだそうです。
静かなカフェでパンを味わう
上の写真:カウンター席、下左:8月までビールフェア、下右:パルマ産生 ハム
でも、奥のカウンターでひとときを過ごしていく人たちを見ていたら、男性の比率が高いことに気づきます。ひとりでコーヒーを飲む年配の人、買ったばかりのお惣菜パンを頬張る学生たち、仲間とビールを楽しむ人たち、なんだか外国のカフェのような雰囲気でした。
照明を落として雰囲気のある店内
落ち着ける奥のカフェ席
根本さんを頼って若い料理人やパン職人が仕事の相談に訪れることもあるそうですが、それもそのはず、根本さんは15歳でこの道に入り、レストランのあった池袋のマザーグースや原宿の今はなきフレンチカフェ、オーバカナル、白金台のアトリエドリーブなど、さまざまなスタイルの店で現場経験を積んだ職人なのでした。
カンパーニュ(2000円 1/8 280円 1/4 500円)
ことに職人人生最初の4年間、市場での食材の買い方を覚えたり、サーモンやイカをさばいてサンドイッチに使ったりしていたマザーグースで学んだことは、根本さんの仕事のしかたのベースとなっているようです。
大事に道具を使うこともそのひとつで、いま、厨房のスタッフは全員が自分の包丁を持っているのだそうです。
根本孝幸さんとスタッフの皆さん
そんなネモ ベーカリー&カフェのパンをご紹介していきましょう。