専門博物館
展示テーマを絞り込んでそのテーマにそった展示を行なうのが専門博物館。北京の大多数の博物館がこの専門博物館なのですが、今回は10館を選んでご紹介。
専門博物館1「中国電影博物館」
中国映画の歴史&魅力をまるごと展示
「香港・マカオ映画」コーナーで宙を舞うブルースリー!
レアモノのポスターが贅沢に展示
中国映画史100周年の2005年に完成した中国映画の発展の歩みを展示した博物館。建築面積は約3万8千平方メートルで館内は1~5階まで。展示スペースは「中国映画の誕生と初期の発展」、「革命戦争時代の中国映画」、「キッズ映画」、「香港・マカオ映画」など20コーナーにわかれています。展示品は当時のポスターや映像、役者の写真や蝋人形などがメイン。また、博物館には巨大スクリーン(iMAX)シアター、デジタルシアター、35ミリ専用シアターなどの映画館が併設され、常時、作品鑑賞ができます。
圧倒されるような巨大な外観
映画館は全館バリアフリーで各コーナーに休憩所が用意されているなど、北京のほかの博物館にはない心づかいが見られます。展示品の見学と映画鑑賞と一日ゆっくり時間をとって満喫したい博物館です。ただ、交通の便があまりよくありません。周辺でタクシーを拾うのはとても難しいので、帰りはバスを利用して、タクシーの拾いやすい場所まで移動するのがベターです。ちなみに、6ページ目で紹介している中国鉄道博物館まで、徒歩圏内ではありませんが至近距離です。
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中国電影博物館
住所:朝陽区南影路9号
TEL:010-5165-4567
開館時間9:00~16:30(チケット15:30まで、入館16:00まで)毎週月曜定休日
チケット:前日までに電話予約。当日、身分証明書を提示して無料チケットを受け取る
アクセス:バス402、418、688、973路「南皋」駅徒歩15分
専門博物館2「北京自然博物館」
恐竜からヒトまで生命の不思議を解明
「恐竜公園」lコーナーに展示される恐竜の骨格標本
左奥が本物の胎児のホルマリン漬け
1951年に中央自然博物館として、故宮の片隅に準備室が作られ、1958年に現在の場所に移転、1962年に北京自然博物館を命名され今に至っています。総面積2万4000平方メートル、展示スペースは8000平方メートル、収蔵品数は約20万点あり、そのうち2割が常設展示されています。自然博物館は上海、大連など中国各地にあるのですが、ここ北京のものが国内最大級。館内には古代動物、動物、植物の化石や標本が展示され、その起源や発展が詳しく説明されています。キッズの体験コーナーもあり、家族連れで楽しめる博物館です。
天壇公園から至近距離の位置にある
自然博物館には推定26メートル級の恐竜の骨格、巨大マンモスの牙など、目玉展示品が数多くあるのですが、かつて一番話題となっていたのは人体標本。全身、臓器、胎児(三つ目、無脳症)などのホルマリン漬けが展示されており、一時、北京の珍名所として世界的に注目されていたのですが、2008年北京五輪開催前にコーナーそのものが閉鎖。その後2010年に「走近人体」と名を変えて、ヒトの展示コーナーをオープンさせました。現在は、レプリカや模型を用いた展示がメインで、ホルマリン漬けの展示は胎児のもの数点のみとなっています。
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北京自然博物館
住所:東城区天橋南大街126
TEL:010-6702-7702
開館時間9:00~17:00(入館16:00まで)毎週月曜定休日
チケット:前日までに電話予約。当日、身分証明書を提示して無料チケットを受け取る
アクセス:バス6、7、17、20、34、35、36環、59、105、106、110、120、707、729、743、826、特11路「天橋」駅すぐ