パン/パン業界情報、イベント

VIRONの牛尾則明さんに教わるパン(2ページ目)

VIRON(ヴィロン)のエグゼクティブシェフ、牛尾則明さんによるハード系のパンのスペシャルレッスンが自由が丘のcuocaで開催されました。銘柄粉を使ったバゲット、リュスティック、パンペルデュをご紹介します。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

バゲット・トラディショナル

牛尾則明さん

牛尾則明さん

この日のレッスンでは小さいサイズのバゲット・トラディショナル、同じ生地で作るリュスティック、焼き上がったバゲットの残りで作るパンペルデュが紹介されました。簡単にご紹介していきましょう。

まずはバゲット。家庭向けなので粉量は500g、酵母にはインスタントドライイーストを使用します。そしてゲランドの塩と水。ハード系のパンなので素材は極めてシンプルです。

コントレックス

コントレックス

トラディション・フランセーズを使ったパン作りでは水に特に留意しなければなりません。お店では超硬水のコントレックスと水道水を混ぜて使用していますが、家庭では原価を考えなくていいので100%エヴィアンやヴィッテルなどを使用することもできます。つまり硬度300~350くらいの水が必要なのです。 


仕込み(生地づくり)にはまず、オートリーズ法というひと手間をかけます。これはあらかじめ粉と水を合わせておくという方法です。それを30分置くことでより小麦の風味が楽しめるように仕上がるのです。

その間、イーストを水で溶いておくのですが、これを牛尾さんは「インスタントドライイーストの眠りを覚まします。ウォーミングアップの30分です。朝起きてすぐには2km走れといわれても無理ですよね。まずは朝食を食べてからでないと。酵母も生き物です。これによって発酵の成功率が高くなります」と言っておられました。

生地は発酵によってつながるので「捏ねる」というより「あわせる」という感覚で良いそうです。仕込みの段階ではボウルを回しながら生地をつまんでは真ん中へと持っていくのを50回繰り返すのです。

捏ね上がった生地

捏ね上がった生地

捏ね上がった生地を一次発酵させ数回パンチ(ガス抜き)を繰り返した後、冷蔵庫で一晩休ませます。開け閉めが少なくて庫内の温度が一定する夜がおすすすめです。冷えすぎてしまう可能性を考えるとステンレスよりプラスチックのボウルがよいそうです。約12時間経てばで生地は倍の大きさに膨らみます。

仕込んだ生地は翌日中に使い切り ます。カードで140gずつに分割して丸めたら休ませ、いよいよ成形に入ります。
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