32bit/96kHzのレコーディングにも対応する高機能DAW
SONAR X1シリーズで従来のSONAR 8.5シリーズからの変更点のひとつが扱える量子化ビット数です。そう、従来は24bitまでだったのが32bitになったのです。もっとも32bitに対応したオーディオインターフェイスというのはまだほとんどないので(インテルのHD-Audioが対応していますが、実質的にまともな音のものはないので、無視してもいいはず)、入出力においては実質24bitと考えてもいいのですが、32bitフォーマットで編集しておけば、編集工程での音の劣化が少ないという面でメリットがあります。一方サンプリングレートは製品によって変わってきますが、SONAR X1 LEでも96kHzにまで対応しています。最高の技術を使って最高の音で録るとなると、やはり192kHz対応となるのかもしれませんが、96kHzまで対応していれば十分すぎるほどの高音質でレコーディング、編集ができます。CDのフォーマットが44.1kHzであることを考えれば、それと比較にならないほど高域が録音できるというわけです。
3種のソフトシンセ、10種のエフェクトを標準搭載
一方、SONAR X1 LEでやや物足りなさを感じるかもしれないのがプラグインでしょう。そう、ソフトシンセはマルチ音源のCakewalk Sound Center、ドラム音源のStudio Instruments、そしてアナログシンセのSquare Iの計3種。エフェクトはコーラス、フランジャー、リバーブ、EQ、エキサイターなど10種類に限定されます。まあ、それなりに使いやすいものばかりで便利ではありますが、もっといろいろなソフトシンセ、エフェクトを使いたいという人もいるでしょう。
その場合は、フリーウェアなどを追加すればいいわけです。VST/VSTi対応ですから、世の中には膨大な量の資産があり、それらを簡単に入手し、インストールして、SONAR X1 LE上で使えるわけです。
もっとも同時に使える数には制限があり、ソフトシンセの場合8つまで、エフェクトの場合24までとなっています。そのため、それなりの規模の楽曲になってくると足りなくなる可能性もありますが、その場合はすでに使ったプラグインのトラックをフリーズさせてしまえばいいので、多少手間はかかるものの、いくらでも好きに使えるはずです。