DTM、MIDI、コンピュータ・ミュージック、最近ではデジタルレコーディングなどと言われるこの分野ですが、ここに特化した雑誌は、これまでにいろいろなものが創刊しては消えていきました。ガイドである私藤本自身もこの業界で生きてきただけに、直接関わったものもあれば、読者として読んできたものなど、いろいろ。もちろん、休刊・廃刊に追い込まれた雑誌には苦しい事情、悲しい事情もいろいろとありました。すべてを網羅できているかは不明ですが、私の書庫・倉庫をひっくり返しながら、DTM関連の雑誌の歴史、変遷を振り返ってみたいと思います。

DTM=デスクトップ・ミュージックという言葉が生まれたのは、1988年にローランドのミュージくんが登場したときがスタートだったと思います(現在ローランド/エディロールではDTMという言葉を用いず、DTMP=デスクトップ・メディア・プロダクションという言葉に変更しています)。しかし、DTMという言葉以前からコンピュータ・ミュージックという言葉はあったし、コンピュータを使ってシンセサイザを制御するという概念はあったわけで、そのための雑誌、またその周辺の雑誌というものも存在してきました。

■81年11月に誕生した歴史のあるSound&Recording Magazine

その中でも一番歴史が古いのは、今でも健在であり、ダントツの人気を誇るリットーミュージックSound&Recording Magazineでしょう。私が最初にこの雑誌に出会ったのはまさに月刊誌として創刊した82年5月号。それまでは81年11月、82年2月の2回不定期に出ていたそうですが、82年5月号以来、私、藤本も買いつづけています。まあ、途中4、5年間、私も連載を持ったこともあり、タダで送ってもらった時期もありましたが……。このサンレコをDTM雑誌といってはいけないんでしょうが、やはりDTM部分を網羅し、ハイエンドにターゲットを絞った雑誌として君臨していることは間違いない事実でしょう。ここ10年以上、本誌後半部分にあるSOUND 0-1というコーナーでDTM、コンピュータ関連の記事がまとまって扱われています。