北京/北京の観光・世界遺産

天壇公園/北京(6ページ目)

天壇は北京の必見スポットとして毎日大勢の人で賑わっているわけですが、天壇はただの観光地ではありません。いにしえの皇帝が天と交信をするために造られた“聖地”なのです。そのため、いくつかの不思議スポットも存在!ここではそんな天壇の魅力を一挙ご紹介します!

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

6.祈谷壇(祈年殿)

祈年殿

高さ38m、直径30mの建物には釘が1本も使われていない

祈年殿内部

東の柱間は春、南の柱間は夏、西の柱間が秋、北の柱間は冬を表す

1420年創設。正月の上辛(最初の辛の日)に皇帝が五穀豊穣を祈った場所。

祈谷壇(祈年殿)は三層の漢白玉石の台座の上に建つ円形の建物。有名な円形の三層からなる屋根は青い瑠璃瓦葺きになっていますが、明の時代には上から青、黄、緑になっていたといいます。天を象徴する青に統一されたのは清朝1751年。

 

祈年殿天井

祈年殿の天井。龍と鳳凰のリレーフが施された美しい藻井

内部は区切りがなく、中心に四季を表す模様の描かれた柱が4本、その周りに12ヶ月を表す12本の朱塗りの柱が、その更に外側に時刻を表す12本の柱が立っています。中間と外側の柱の合計24本という数字は、一年を意味する二十四節気を意味し、柱の総合系28本は天の28の星座を意味しています。三層構造は下から民、皇帝、天帝を表すと言われています。

中央の御座には神の位牌を、東側は皇帝の先祖の位牌を置き、西側は皇帝の休憩所として使われたそう。

 

7.皇乾殿

皇乾殿

天壇の建物の屋根は一般の黄色ではなく青で統一されている

1420年創設。祈年殿の北側に位置する、祈年殿に祀られた神の供養を行った場所。神を祭る時に使った古代楽器などの安置場所としても利用されていました。創設当初は天庫と呼ばれていましたが、1545年に改装され皇乾殿と改名。

8.七十二長廊

七十二長廊

曲がりくねってずっと奥まで続いていく。庶民の集いの場

祈年殿の東側にある長廊。72間(柱と柱の間)あることから七十二長廊と命名されました。この長廊の途中に北神厨があり、突きあたりに北宰牲亭があります。祭祀用の供物を雨や雪に濡らさずに運ぶための通路として使われました。

現在、ここは庶民の憩いの場。トランプや将棋、歌などを披露する人々の姿を見ることができます。

9.北神厨院/北宰牲亭(非公開・外観のみ)

北神厨院

北神厨院。非公開だがたまに門が開かれている日がある

祈年殿の東側に位置。祈谷壇で祭事が行われる前に北神厨院で様々な祭具が用意されました。七十二長廊の突き当たりにある北宰牲亭は、いけにえの動物を殺した場所。
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