交渉の仕方とは!

交渉の仕方とは!

交渉と聞くと「自分には関係ない」と感じる人も多いのではないでしょうか。しかし、人に働きかけて動いてもらうことは、すべて交渉の要素が含まれています。

そのようなシーンでは、どのような話し方・伝え方をすればいいのでしょうか? 交渉を学んだ人でも見落としがちな、交渉シーンでの話し方についてお伝えします。
   

仕事も恋も交渉の仕方次第?

交渉というと映画やドラマなどでみる、犯罪者との交渉を思い浮かべる人や、国と国との軍事的な交渉を思い浮かべる人もいるかも知れません。交渉とは、そういった規模の大きいものだけでなく「100点とったらオモチャを買ってね」といったような小さなものまで、日常の様々なシーンで行なわれています。

交渉は、企業で買い付けを担当する人や営業マンだけが行なうものではありません。ビジネスでも、プライベートでも、人に働きかけて何かをしてもらうという場面(=交渉)では話し方・伝え方にも気を配る必要があります。

では、具体的にどのような点に気をつければいいのでしょうか。

感情に配慮した話し方

言葉・表情を上手に使って伝えよう

言葉・表情を上手に使って伝えよう

世の中には「提案を受け入れなければ爆弾を撃つぞ」的な交渉(Win-Lose交渉)も存在します。しかし、仕事でもプライベートでもお互いが満足できる交渉(Win-Win交渉)がお勧めです。欲しい結果だけでなく、いい人間関係を手に入れたほうが長期的にお得なのです。

Win-Win交渉で大事なのは、感情に配慮した伝え方。同じことを伝える場合でも、
言葉の選びかたや付け加えるセンテンスなどで印象は大きく変わります。例えば、皆さんが、職場の同僚に仕事の依頼をしたとします。残念ながら断れてしまうのですがAとBどちらの断り方のほうがいいでしょうか。

A:「無理です」と素っ気なく断られた

B:「お手伝いしたいのですが、この状態で引き受けてしまうと逆にご迷惑をかけてしまうことになりかねません。他でもない○○さんからの相談なのに、お力になれなくて申し訳ありません」

AもBも断っていることには変わりないのですが、印象はまったく違いますよね。人は事実だけではなく、印象によって満足感や不快感を感じます。そのため、主張や譲歩を繰り返す交渉シーンでは、普段以上に感情に配慮した伝え方が必要なのです。

交渉は準備が8割と言われています。情報収集やお互いのメリットを探すだけでなく、どのように伝えればいいかを考えることにも時間を作ってください。

交渉は相手との人間関係に左右される

私は普段、企業研修や大学のオープンカレッジで交渉を教えています。受講生を見ていると、テクニックを学んでもロールプレイングが上手くできない人もいれば、交渉のテクニックを知らなくても、自然に相手からYESを引き出すのが上手い人もいます。

この差は何なのでしょうか?

交渉は、やり方(テクニック)を知っている人が断然有利になります。しかしながら、交渉はテクニックだけでなく、感情・人間関係・パワーバランスからも影響を受けます。皆さんも、親しい人に頼まれたり、上司に頼まれたりしてNOが言えなかったという経験をお持ちではないでしょうか。逆に、「知らない人」からの働きかけに対して冷淡になってしまった経験もあると思います。

交渉シーンでは、相手との人間関係を構築したり、好感度をあげる話し方もポイントです。交渉上手な人の共通点として、コミュニケーション上手であるということが挙げられます。彼らは初対面の人と交渉する場合に、どのようにコミュニケーションをとっているのでしょうか。
 

初めて会った人に好感を持たれる話し方

■1.交渉上手は挨拶上手
あまりにも基本的なことですが、最初の印象は交渉に影響を与えます。挨拶をするタイミングを逸しないようにしてください。挨拶は先攻が有利です。普段から、相手よりも先に、こちらから声をかけることを習慣にしておきましょう。

■2.交渉上手は自己紹介上手
型どおりの自己紹介だけでなく、パーソナルな情報も少し加えた自己紹介をします。自己開示には、親近感を持ちやすくする効果があります。

自己紹介は後攻が有利。相手の情報を聞いて、共通点があればその部分を自己紹介に加えます。共通点が見つかると、初めて会った人とでも雑談がしやすくなります。

■3.交渉上手は聞き上手
交渉では、情報が多いほど有利であるという大原則があります。聞き上手な人は、多くの情報を引き出せるだけでなく、好感をもたれやすいのです。好感度と交渉には密接な関係があります。自分の話をよく聞いてくれる「感じのいい人」には、ジャッジが甘くなりがちです。

交渉における雑談の効用

交渉の前には雑談を。握手も効果がある。

交渉の前には雑談を。握手も効果がある。

交渉のセミナーの際に、知らない人同士に交渉をしてもらうワークをしました。自己紹介と雑談をしてもらってから交渉をしたグループと、いきなり交渉をはじめてもらったグループに行なった場合、どのような差が出たと思いますか?

自己紹介と雑談をしたグループでは、いきなり交渉をはじめたグループよりも、相手から多くの譲歩を引き出すことができました。

人は、知らない人には冷淡な態度をとる傾向があります。逆に、知っている人には冷淡な態度をとりずらくなります。自己紹介・雑談には、「知らない人」から「知っている人」というポジションへと変化させる効果があります。匿名の場合よりも、自分が何者かを名乗った場合のほうが強硬な態度をとりずらくなります。

交渉を不利にしない話し方

あなたの友人Aさんが「新しいパソコンを買ったので、使わないパソコンを買わない?」と持ちかけてきました。「どうしても買ってほしい」という話し方をした場合と、「よかったら譲ってあげてもいいよ」という印象の場合では、どちらが高く売れると思いますか。

人は事実のみならず、印象で物事を判断します。そのため、どうしても買って欲しいという印象を与えてしまうような話し方をしてしまうと、価格交渉では不利になる可能性が高くなります。同じ提案をする場合でも、話し方によって不利になってしまうことがあります。印象管理に気を配った話し方を心がけてください。

どんな提案の仕方をするか事前にシュミレーションすると、相手の感情をイメージすることができます。交渉は準備が大切。面倒がらずに、交渉前には是非やってみてください。
 
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