ゲーム業界のオンラインサービス拡大とリスクを考える(3ページ目)

安全ですと言い切るリスク

ネットワークサービスのビジネスが拡大すればするほど、扱う情報に対する責任は重くなっていきます。そして、セキュリティを守る側と、それを破る側がいて、イタチごっこなわけですから、絶対に安全ということは有り得ません。ですから、常にリスクがあると考えるべきで、そのリスクをどういう形で持つのか、考えなくてはいけません。

おそらくこれからソニーは情報管理のセキュリティを強化し、安心して使ってもらえるサービスを目指す、ということになると思いますが、そもそも、安全だと言い切ることに問題がある、という考え方もあります。

安全な管理に最大限の努力を傾けることを前提とした上で、例えば限度額の大きいクレジットカードを登録しないように呼びかける、プリペイドカードの使用を推奨する、万が一情報流出が起こった際の保証の範囲をより分かりやすく伝える、というような方向性の取り組みについても目を向けていくべきかもしれません。

ソニーの情報流出は、保証の問題も含めて事態の収集にはもう少し時間がかかりそうです。これにより、ソニーはもちろん、ゲーム業界全体としてもネットワークサービス拡大に少なからぬ影響を与えることになるでしょう。

しかし、だからこそ、この事件を教訓に、メーカーとユーザーのより良い信頼関係を作る仕組みを改めて考え直す必要があるのではないでしょうか。

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