対応する電子書籍マーケットは?
シャープは「GALAPAGOS STORE」、ソニーは「Reader Store」(Booklista提供)、東芝は「BookPlace」(BookLive!提供)など、各社独自の電子書籍ストアを運営している。それぞれ収録しているコンテンツが異なるので、自分が読みたいコンテンツがあるかどうかをチェックしておきたい。ただし、電子書籍専用端末である「Reader」を除くほとんどの端末は汎用タブレットのため、アプリをインストールすることでさまざまな電子書籍マーケットを利用できる。
■幅広い端末に対応するシャープ「GALAPAGOS STORE」
シャープの「GALAPAGOS STORE」は書籍だけでなく雑誌、新聞も扱っているので、これらを定期購読したいという人はGALAPAGOSが便利。シャープ製のタブレットやスマートフォンだけでなく、他社製のAndroidタブレット・スマートフォンにも幅広く対応する。
■Android、iPadどちらも対応する「BookLive!」
トッパングループの「BookLive!」はコミックが充実しており、書籍や写真集、雑誌など幅広くそろえる。東芝「レグザタブレット」(サービス名称は「BookPlace」)のほか、サムスン電子の「GALAXY Tab」、LGエレクトロニクス「Optimus Pad」、アスーステック「Eee Pad」などさまざまなタブレット端末に対応している。iPhone/iPadシリーズに対応するのも魅力だ。
■ソニー製端末のみ対応する「Reader Store」
ソニー「Reader Store」は書籍、コミックを中心にラインアップ。ソニーの電子書籍専用端末「Reader」と、汎用タブレット端末「Sony Tablet」のみに対応している
■英語コンテンツが充実するアマゾン「Kindle Store」
米アマゾンが運営する「Kindle Store」は元々同社製の電子書籍端末「Kindle」シリーズ向けだったが、現在はAndroid端末やiOS端末(iPhone/iPadシリーズ)にもアプリを提供しており、100万冊以上の書籍コンテンツを購入できる。日本語書籍は今のところないが、英語コンテンツを読みたい人にはおすすめ。
汎用端末ならさまざまな電子書籍ストアを利用できる
そのほかにも、和書や洋書、海外雑誌などもそろえる「紀伊國屋書店 Book Web」(iOS端末やAndroid端末、Sony Readerに対応)、コミックを中心に品ぞろえする「ebookjapan」(iOS端末、Android端末など幅広く対応)、世界各国の電子雑誌を購入できる「Zinio」(iOS端末、Android端末など幅広く対応)などさまざまな電子書籍ストアがある。対応フォーマットも重要な要素
現状ではどの電子書籍マーケットもコンテンツ数が十分ではないため、それぞれの端末がどのファイルフォーマットに対応するのかも重要な要素になる。ソニー「Reader」はXMDF、EPUB、PDF、テキスト、MP3/AAC、JPEG/GIF/PNG/BMP形式に対応。GALAPAGOSと違って、パソコンからメモリー(内蔵でもSD/メモリースティックでもOK)に転送するだけで再生できる。
アップルの「iPhone」をはじめ、「GALAXY」「Xperia」などのAndroidスマートフォン、「iPad 2」や「ARROWS Tab」などのタブレット端末は、いわゆる「電子書籍専用端末」ではない。搭載OSに対応するさまざまなアプリやツールを用いることで、数多くのファイルフォーマットを利用できる。アプリやユーティリティソフトなどを使いこなせるパワーユーザーにとっては便利だが、分かりやすさと簡単さはないので注意したい。
スマートフォンの電子書籍機能は「おまけ」と考えるべし
「電子書籍を楽しみたい」というのが第一目的の場合、各携帯電話キャリアが販売しているスマートフォンやタブレット端末を選ぶのはあまりお薦めできない。これらの端末は本体でパケット通信などを利用することが前提になっており、電子書籍を楽しむだけであれば余計な通信費がかかってしまうためだ。携帯電話キャリアが販売する端末については、「いつでもどこでもメールやWebサイトを楽しみたい」といった目的がない人にはお薦めできない。つまり電子書籍リーダー機能以外の部分で十分に満足できると思った人だけ、これらの機種を選ぶといいだろう。
iPadシリーズなどのように、3G通信機能非搭載で携帯電話キャリア以外から購入できるモデルもある。こうしたモデルなら低コストで電子書籍やそのほかさまざまな機能を利用できる。
次のページでは、オススメの電子書籍端末をご紹介しよう。