企業のIT活用/販売管理/顧客/コスト管理

自社レベルにあわせた顧客管理システム

ビジネスの基本は顧客管理。個人事業レベルでは住所管理ソフトからスタートし従業員や拠点が増えるたびに顧客管理システムを見直していきましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

個人事業レベルなら筆まめからスタート

筆まめで管理している住所と名前を元にDMを送る

筆まめで管理している住所と名前を元にDMを送る

まわりに伝統工芸品を作っている知人が多いので、作り手の顔が見えるセレクトショップを作ろうと考え、自宅の一室を改造して商売を始めることにしました。

できたばかりのお店なので、知り合いにDMを出し最初のお客さんになってもらわなければなりません。どんな商売でも、独立の3年ぐらい前から最初のお客さんになってくれそうな知り合いを増やしておくのが鉄則です。さっそくDMを作り、筆まめで管理している住所と名前を元に送り、オープン日にあわせたくさん来店してもらいました。

これが最初の顧客管理です。創業したばかりの個人事業レベルではパソコンに入っている筆まめや筆ぐるめで十分。顧客住所を常に最新にして季節の便りやDM送付に活用します。

細かな顧客管理はエクセルで行う

誕生日を迎える顧客だけ抽出するにはエクセルで顧客管理

誕生日を迎える顧客だけ抽出するにはエクセルで顧客管理

店は商品がとってもよく、作り手の顔がよく見えるとだんだんと評判に。雑誌で紹介されたこともあり顧客が増えだしました。

そうなると、よりきめ細やかな顧客管理が必要になってきます。例えば、誕生日を迎える顧客だけ抽出して来店時にオリジナルグッズをプレゼントするDMを出す、特定地域に住む人だけにメールを出したいとなれば筆まめなどの住所録管理ソフトでは対応できません。

エクセルを活用した顧客管理に移行し、誕生日など自社で管理したい項目を増やします。ただし、大切な顧客情報ですのでエクセルファイルを開くのにパスワードを設定するなどセキュリティに配慮しましょう。エクセルにはデータベース機能があり、並べ替えやフィルターを活用してデータの抽出ができます。

例えば、誕生年、誕生月、誕生日という3つの項目で管理しておけば来月の誕生月をすぐ抽出でき誕生日用DMを出すことができます。ただし、特定の日付から日付までの誕生日を抽出するような細やかな指定はエクセルでも可能ですが、ANDなど数式を駆使しないとできません。Betweenを使って簡単に抽出できるアクセスへのレベルアップを検討します。
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