今回は東京マラソンのコースの特徴をふまえた走り方や、走るだけではない大会の楽しみをご紹介しましょう。
うれしい二度の折り返し
二度の折り返してトップランナーを見られる
まずスタートです。あの人の流れ、紙吹雪、いやがうえにもランナーのアドレナリンが高まります。スタートは世界一と東京マラソン財団の早野事務局長が胸を張りましたが、本当にそうだと思います。
それと、ランナーにとってうれしいのが二回の折り返しです。折り返しのお陰で、トップランナーの攻防を目にすることができるし、折り返してきた仲間とエールを交わしたり、ライバルとの差を確認することもできます。
また、応援する人にとっても便利なマラソンです。というのは東京の世界に誇る地下鉄網が移動にとっても便利なんですね。仲間を何回でも応援できる大会です(当日は一日券を買っておくと、お得でかつ一々切符を買わなくて良いので便利です)。
最初の10kmに気をつけろ
スタートでテンションが上がって飛ばしがち
都庁前をスタートすると、すぐにコースは右へ左へまた右へと何回も折れ曲がり歌舞伎町をすぎると間もなく市ヶ谷の長い下り坂となります。これがくせものです。まずスタートして甲州街道に出るまでは混雑するので、記録を目指しちょこまかと進路を変えて前のランナーを抜こうとするランナーがいます。余計に長く走る上に、スピードを上げたり下げたりしますから、疲労がじわりとたまります。
下り坂にだまされるな
次に市ヶ谷の下り坂です。それほど急ではないのでとても快適に走れる坂です。特に意識しなくてもペースがちょっと速まります。それだけならいいのですが、坂を下り終わっても調子が良く感じられるので、そのままの速いペースで走り続けてしまいがちなのです。その時は、「今日は調子が良さそう。この調子だと自己新が出そう」なんてほくそ笑むのですが、そのつけは浅草を過ぎた頃からあらわれます。そう簡単に走力が上がるわけないんです。ただ、市ヶ谷の下り坂は、意識的にペースアップしてはいけませんが、ブレーキをかけるくらいなら多少速くなってもよいのです。問題は坂を下り終わってから。坂を下り終わったらペースを予定ペースに戻しましょう。ペースを遅くするわけなので、楽に感じると思います。