首都圏の住宅価格、家賃相場は西高東低
通勤・通学時間が短くて済むのは東側
大手町駅周辺。建替え工事中のパレスホテル(写真左)の裏あたりに地名の由来となった大手門がある
ここで取り上げるのは図に記載した
・東京メトロ半蔵門線及び乗り入れする東武伊勢崎線と東急田園都市線
・東京メトロ東西線及び乗り入れする東葉高速鉄道(東葉勝田台まで)、中央線(三鷹まで)
・都営三田線及び乗り入れする東急目黒線(日吉まで)
・東京メトロ千代田線及び乗り入れする常磐線(取手まで)、小田急線
・東京メトロ丸ノ内線
の5路線で、1では半蔵門線、東西線を取り上げ、他の3路線は2で取り上げます。また、図、本文では直通路線のみを取り上げ、乗り換えられる路線については取り上げていません。記事中の( )内の自治体名は駅周辺(10分~15分圏くらいまで)のもの。一部複数自治体にまたがる駅もあります。
取り上げるのはこの路線
大手町直通路線の概念図。スペースの関係から路線名は正式名称ではありません。また、位置、距離その他は正確ではありません
平河町から皇居を挟んで大手町方向を望む。オフィスビルの林立ぶりがよく分かる
山手線内、周辺から郊外へと価格、家賃は下がりますが、山手線沿線の相場はその駅をターミナルとする私鉄、地下鉄などにも引き継がれます。大手町を通る地下鉄路線でいうと、高田馬場、新宿、渋谷、目黒を経由して郊外へ向かう路線は巣鴨や秋葉原を経由して郊外に向かう路線よりも相場は高いのです。これを分かりやすく表現したのが「西高東低」という言葉。首都圏では都心から西へ向かう路線が高く、東へ向かう路線がお手頃というわけです。
しかし、図からも分かるように大手町自体は都心の東寄りにあるため、所要時間で考えると東に向かう路線のほうが有利。都心を横切る必要がないからです。つまり、価格、家賃で言えばお手頃で近いのは東側ということになります。
木場駅近くにある州崎神社。江戸時代はこのあたりまでが海だった
さて、次のページでは半蔵門線とそこに乗り入れている東武伊勢崎線、東急田園都市線を取り上げます。