新宿に次ぐ世界第2のターミナルは
いろいろなものの「激戦区」

池袋地下通路
複数路線が乗り入れており、乗り換えには主に地下通路が利用されているため、地下街にも活気がある
山手線はもちろん、埼京線、湘南新宿ライン、東京メトロ有楽町線、同有楽町線新線、同丸の内線、西武池袋線、東武東上線など、多数路線が乗り入れる池袋は、1日の乗降客数270万人を誇る、新宿に次ぐ世界第2のターミナルです。

池袋駅バスターミナル
都バス、西武バス、国際興業バスなど複数のバス会社が多数の路線を運行している
鉄道だけではなく、首都高5号池袋線のICや明治通り、山手通りなどの幹線道路にも近いため、車利用にも便利で、池袋駅周辺には20近くものバス停があるほど。山手線内、東武東上線や西武池袋線方面など、多方面への路線が出ています。また、近郊だけではなく、成田や羽田、青森、長野、富山、大阪などへのバス路線もあり、あらゆる交通手段の要所となっています。

東武百貨店とメトロポリタンプラザ
隣接するメトロポリタンプラザと合わせると東武百貨店の売り場面積は98.000m2を越す
駅周辺には東口に西武、西口に東武と2つの百貨店があり、さらにその周辺にはパルコ、丸井、三越やビッグカメラなどの大型店、少し離れて池袋のランドマークともいえるサンシャインシティがあり、商業施設の集積ぶりは新宿、渋谷に負けず劣らず。若い女性の集客力では渋谷、原宿に次ぐといわれるほどですし、東武百貨店の売り場面積は都内一、食品売り場の面積は日本一などいう数字を見ると、その圧倒的な規模がお分かりいただけるでしょう。もちろん、商業施設だけではなく、飲食店や映画館、ゲームセンターなどの遊興施設も多く、繁華街としても、新宿歌舞伎町や渋谷のセンター街と並ぶ規模になっています。

西武百貨店
東口にある西武百貨店。ロータリーをはさんで三越もこちら側にある
規模があれば、競争も激しいのが当然の成り行き。そのため、池袋はいろいろなものの激戦区となっています。たとえば、デパ地下。池袋には西武、東武、三越と3軒のデパートがありますが、それぞれの地下にある店舗数を合計すると、550店以上。その他の地下街も合わせると780店ほどにもなるそうですから、安くて、おいしいものが買えるわけです。

明治通り沿いのラーメン店の行列
昼時ならずとも行列のできるラーメン店は数多い
食べ物でいえば、ラーメン激戦区であるのはよく知られたところ。駅周辺、明治通り沿いなどには行列のできる有名店も多く、その数、50店以上。食べ物では回転寿司やうどんなどの競争の激しいそうです。

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店池袋本店には150万冊以上の書籍が置かれているそうだ
意外に思われるのは書店でしょう。しかも、池袋の書店は規模が大きいのが特徴で、最大面積のジュンク堂書店池袋本店は約2000坪、リブロ池袋本店は1000坪以上、東京旭屋書店池袋店は450坪以上などとなっており、本好きにはたまらない街といえそうです。

このほか、CDショップも駅周辺だけで10店以上、コンビニも60店以上などとなっており、あらゆるジャンルで競争が激しく、消費者にはうれしい街といえます。

演劇、映画に数多くの学校など
池袋は文化の地でもある

谷端川の緑道
西口の山手通りと平行して流れる谷端川沿いにかつてのアトリエ住宅が多かったそうだ。現在は緑道になっている
駅周辺の商業施設、繁華街の印象が強い池袋ですが、歴史的に、また街を歩いてみると、違った顔があることが分かります。それが演劇や映画などに代表される文化の街であるという点。古くは1930年代。池袋駅西口から山手通りを超えたあたりには、長崎アトリエ村あるいは池袋モンパルナスなどと呼ばれた、画家、彫刻家、詩人などが集まる一画がありました。天窓付きの15畳ほどのアトリエを中心にした住宅が100軒以上も建てられていたそうで、原爆の絵で有名な丸木夫妻や日本のファッションイラストレーションの草分けでセツ・モードセミナーの主催者長沢節などが暮らし、池袋の喫茶店ではこうした芸術家たちの集まる場所であったそうです。

池袋演芸場
上野、新宿など数少なくなった寄席のひとつが、ここ池袋演芸場
また、劇場、映画館の多い街でもあり、ことに劇場は伊丹十三、役所宏司、渡辺えり子さん、山田洋二監督などが卒業した舞台芸術学院があることもあり、新宿、下北沢、銀座に次ぐほどの数。西口駅前の東京芸術劇場、サンシャインシティ内のサンシャイン劇場、若手劇団の登竜門と言われるシアターグリーン、池袋小劇場のほか、数少なくなった寄席のひとつ、池袋演芸場もあります。こうした劇場を舞台に、1989年からは池袋周辺の劇場12軒と豊島区の協力で毎年9月に池袋演劇祭なるイベントも開かれています。

新文芸座
97年に建物の老朽化から取り壊され、2000年に新装オープンした新文芸座
映画館では徳川夢声、吉川英治などが名を連ねた伝説の名画座「文芸座」があったことが有名ですが、その他、7館以上もあり、映画ならよりどりみどりで見られる場所といえそうです。

立教大学
つたの絡まるレンガの建物で有名な立教大学
もうひとつ、多いのが学校です。立教大学、東京音楽大学、自由学園などは有名なところですが、東京学芸大学や成蹊大学の前身もかつては池袋にあったとか。現在では、前出の舞台芸術学院などの各種専門学校、予備校も増え、学生の姿が多い街になっています。

池袋乙女ロード
アニメや漫画の店だけではなく、執事カフェやロールプレイングカフェなど、新しい動きも池袋から始まっている
さらに、最近ではサンシャインシティ近くの、通称乙女ロードも池袋発の新しい文化の発信地として話題。漫画やアニメ、女性向け同人誌を扱う店が多く、全国から来店があるのだとか。池袋の、文化的な潜在パワーを感じさせてくれます。

では、次ページでは気になる住宅事情を見ていきましょう。