ここまできたら大切なのは「体調管理」
東京FMは半蔵門交差点の角に。目の前を皇居ランナーが走る
これからの過ごし方で、最も大切なことは、体調の管理です。気をつけることは次の3つ。
1.風邪をひかないこと
2.体重を増やさないこと
3.疲れを残さないこと
この3つ、パッと見ると当たり前のようですが、どれもその心をしっかり頭に入れておいていただきたいことです。以下より詳しく話します。
風邪を引かないこと
風邪やインフルエンザが流行っていますが、風邪をひくと熱や咳の症状は抜けても、肺など呼吸器のダメージはすぐには回復せず数週間残ります。せっかく創り上げた筋肉も緩みます。風邪をひいたがために練習スケジュールも狂います。運動不足になるので、体重も増えがちです。これからは、絶対に風邪をひかない、という気持ちを持ち予防を心掛けてください。練習後の汗ばんだ体はすぐにシャワーを浴びて体の湿気をぬぐい取り、体の冷えを防ぎましょう。外出から戻ったら手を洗い、うがいをする。ビタミンCを多めに摂り、夜更かしせずに免疫力を高める、といった風邪予防の基本を徹底しましょう。
体重を増やさないこと
2つ目の「体重増に気をつける」。これは、特に走り込み期が過ぎ調整期に入っているのに、走り込み期と同じような食事をしていると、カロリーオーバーで体重が増えてしまうことへの注意です。主食や脂肪分、お酒や間食を減らすように心掛けるといいでしょう。タンパク質、ビタミン、ミネラルは減らしません。走る距離を減らしたらば積極的にウォーキングを増やしてエネルギーを消費しましょう。体重が5%増えると、単純にタイムが5%悪くなり、体重が5%減ると5%速くなる、あるいは楽になるということになります。体重60kgの方なら3kgになります。フルマラソン4時間の方にとって体重プラスマイナス5%の増減は、タイムではプラスマイナス12分の増減です。これは大きいですよ。
疲れを残さないこと
3つ目の「疲れを残さないこと」。実はこの時期、皆さん調子は上がってきがちなので、つい長く走りすぎたりスピードを出しすぎたりするのです。またあまり練習してこなかった人は、不安にかられてハードな練習をしてしまうということもありがちです。そんなことで疲れを残すと、大会当日には調子が下り坂になったり、疲れが抜けずにいたりということになります。この時期、調整のために10kmからハーフ程度のレースに出場する方もかなりいらっしゃると思います。ご自分の走力を理解しておくと言うことは、目指す大会でのペース設定のためにとても良いことではあるのですが、ラストスパートはしないようにしてください。
疲れているところでのラストスパートを行うと筋肉痛がよけいに酷くなり、回復に時間がかかります。本番のレースで良い記録を出したかったら、直前のレースの最後の1~2kmは、東京マラソンのラストをイメージし、全力走はせずにフィニッシュしましょう。
持ち物準備、乗り物時間もメモに
さて、ここまで体調の準備についてお話ししましたが、持ち物やウェアの準備も始めましょう。すでに東京マラソンのナンバーカード引換証がお手許に届いているはずですが、一度よく読んで、記入するところは記入しておいたり、移動スケジュールなどをメモにまとめるなどしておいてください。ウエアや持ち物のリストも作りましょう。こうしたメモを作っておけば準備もスムーズに行えます。不足するものは早めに補充しておきます。ウエアは、雨の場合、晴れた場合と、さまざまな天候を想定して、何パターンか考えておいてください。
次回、2月13日の放送では、楽に、かつよい記録で完走するためのペースについてアドバイスしますので、聴き逃しのないよう!