企業のIT活用/販売管理/顧客/コスト管理

ITコスト削減 5つの視点(2ページ目)

不景気が続く中、多くの企業では、これまで以上のコスト削減が求められています。意外と手がつけられていないのがITに関するコスト。経営層がよく分からないこともあり、あまり検討されていません。どういう視点でコスト削減を考えればよいかみてみましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド


2.データベースやデータベースを統合できないか考える

仮想化技術はアパートと同じ

仮想化技術はアパートと同じ

社内で複数のデータベースが動いているのなら、共有データベースに統合できないか検討します。個々に支払っていたライセンス料などを見なおすと、全体コストを下げることができます。

複数のサーバーであれば仮想化技術を使って統合できます。仮想化技術というのは物理的には1台のサーバーを、論理的に複数のサーバーが動いているように活用する技術です。サーバーの設置スペース、消費電力などを削減できます。

自社のホームページを立ち上げるためレンタルサーバーを借りる時、リーズナブルな使用料ですと仮想化技術を使ったサーバーになります。仮想化技術はアパートと同じで各号室(倫理サーバー)は独立していますが、全体では1つの建物(物理サーバー)になります。

3.プロジェクトチームを作って事業仕分け

プロジェクトチームを作って事業仕分け

プロジェクトチームを作って事業仕分け

台帳ができあがったら、どう見なおしたら全体最適になるか考えます。各部門長が集まった会議では、どうしても部門利益を考えてしまいがちで部分最適的発言が多くなります。全体最適を目指すなら社内にプロジェクトチームを作ることが有効です。各部門から代表を出してもらい、会社全体の視点から見なおしてもらいます。日産自動車が再建計画を作る時、ゴーン社長が社内の若手・中堅を集めたクロスファンクショナルチームを作りましたが、同様のプロジェクトチームを作ります。

プロジェクトチームはまず短期的成果を出すことが大切です。チームができ社内の注目が集まっている間に成果を出すと、プロジェクトに対する社内の雰囲気が変わります。あとは、どっしり重要な課題に取り組んでいきます。

抵抗が大きくも、効果が高いのが事業仕分け。似たようなシステムが重複して社内に存在していることがよくあります。各部門は時間と共に扱う仕事が変わっていきます。最初は営業部門にしかなかった顧客管理システムが、管理会計の精度をあげるために経理部でもよく似たシステムを作り2ケ所でメンテナンスしていることがあります。

部分最適にはなっていますが全体最適ではムダ。業務とシステムの統合ができないか考えます。またメンテナンスを複数部門でやらず、1ケ所でやるのが原則。これで人件費を削減できます。
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