労働基準監督署への手続き

労働者を1名でも雇用したら労働基準法の適用事業所になり、労働基準監督署への手続が必要になります。同時に労働保険にも加入する義務があります。確実に手続をしましょう。なお、労災保険と雇用保険を合わせて労働保険といいます。

提出先は、事業所管轄の労働基準監督署です。本店所在地と実際の事業所(事務所、店舗など)が異なる場合は、事業所の管轄労働基準監督署への手続きです。ご注意ください。管轄労働基準監督署は厚生労働省のホームページで調べることができます。

■適用事業報告
業種や雇用形態を問わず、最初に労働者を雇用した場合(労働基準法の適用事業となったとき)に、所轄労働基準監督署長に報告するために提出が義務づけられています。

<書式>
書式は電子政府の総合窓口e-GOV(イーガブ)よりダウンロードして使用することができます。

<添付書類>
なし

<提出期限>
最初に労働者を雇用したら遅滞なく

■時間外労働及び休日労働に関する協定届(36協定)
労働基準法上、休憩時間を除き1週間について週40時間を超えて労働させてはならない、1週間の各日については休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならないという決まりがあります。

ただし、実際には残業や休日出勤が必要なケースはありますよね。そこで、使用者が労働者の過半数で組織する労働組合または労働者の過半数を代表する者との書面による協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、その協定の範囲で法定労働時間を延長し、または、休日に労働させることができるという制度があります。この協定届を時間外労働及び休日労働に関する協定届=「36(サブロク)協定」といいます。従業員に残業や休日出勤をさせる可能性がある場合、必ず提出しておいてください。

<書式>
書式は電子政府の総合窓口e-GOV(イーガブ)よりダウンロードして使用することができます。

<添付書類>
なし

<提出期限>
時間外・休日労働を行う前

■労働保険の加入
労働者を雇用した場合、労働保険に加入する必要があります。なお、労働者は、正社員、日雇、パート、アルバイトなど、名称及び雇用形態に関わらず、労働の対価として賃金を受けるすべての人が対象となります。役員は労働者にはあたらないため、原則として労働保険には加入できません。

<書式>
  • 労働保険関係成立届 
  • 労働保険概算保険料申告書
書式はOCR用紙ですので、労働基準監督署で入手してください。

<添付書類>
  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書) 
  • 賃貸借契約書の写し(本店所在地と事業所が異なる場合)
<提出期限>
保険関係が成立した日(労働者を雇用した日)から10日以内

ハローワーク(公共職業安定所)への手続き

労働者を雇用した場合、雇用保険に加入する必要があります。ただし、パート、アルバイトについては、原則として所定時間が週20時間以上の場合のみ加入。また、昼間学生など原則として加入が不要な場合もあります。

提出先は、事業所管轄のハローワークです。本店所在地と実際の事業所(事務所、店舗など)が異なる場合は、事業所の管轄ハローワークへの手続きになります。ご注意ください。管轄ハローワークは厚生労働省のホームページで調べることができます。

なお、ハローワークでの雇用保険加入手続は、労働保険番号が必要になります。労働基準監督署で労働保険の加入が完了し、労働保険番号が発行された後での手続という流れになります。ご注意ください。

<書式>
  • 雇用保険適用事業所設置届
  • 雇用保険被保険者資格取得届 
OCR式用紙になっていますので、ハローワークで入手してください。

<添付・確認書類> 
  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • 賃貸借契約書の写し(本店所在地と事業所が異なる場合)
  • 労働保険関係成立届(事業主控)
  • 労働者名簿
  • 出勤簿またはタイムカード
  • 賃金台帳
  • 労働条件通知書
  • 旧職場での雇用保険被保険者証
     
  <提出期限>
事業所を設置した日の翌日から起算して10日以内
 

わからなければ社会保険労務士に依頼を

以上のように会社設立後の労務関係の手続きは多岐にわたり複雑です。手続きに漏れやミスがあると、保険医療の受診や将来の年金額など、役員、従業員の家族も含めて影響を受けることになります。また、労働基準法などの法律をきちんと守らないことにより労務問題を引き起こすリスクをかかえることになります。コア事業の立ち上げに集中するためにも、わからなければ無理に自分で進めようとせず社会保険労務士にアウトソーシングすることをオススメします。また、従業員の雇用に関連して助成金を受給できる可能性もあります。これを機に気軽に労務相談のできる社会保険労務士を経営のパートナーにしてはいかがでしょうか。

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