掃除は重曹で◎ どうして「排水溝」ってこんなに汚れるの?

重曹を使った排水溝掃除

排水を流すから「排水溝」……なんですが。

「排水溝」とは、家庭から日々出る汚水を、ひたすら流され続ける溝のこと。(この溝を伝って汚水は「排水口」から「排水管」に至り、暗い「下水管」へと流れ去っていきます……浄水されるその日まで……。)

だから、「排水溝」に流されるのが汚水……「排水」でなかったならば、こんなには汚れずに済むハズ!?

「なに当たり前なこと言ってるの?」と思われる向きもあるでしょうが、一応ここのところは忘れずにいてください。

「排水溝を汚しているのは、そこに流される汚水そのもの。」で、その汚水を作り出しているのは、あなたの家族であり、あなた自身なのであります。
目に見えづらい「排水溝」。無頓着に流している「汚水」にまで、意識を向けたことはありますか?

目に見えづらい「排水溝」。無頓着に流している「汚水」にまで、意識を向けたことはありますか?

さて。
しかしいったい私たちは、何をもってその「汚水」を作り出しているのでしょうか。
ちょっと考えてみましょう。

「排水溝」というのは多く家庭でもお風呂場にある部分ですが、お風呂にて生じる汚水には……、

・身体を洗ったときに出るボディーシャンプー、石けん液、そこに含まれる身体の汚れ
・頭髪を洗ったときに出るシャンプー液、リンス液、抜け毛、ふけなど頭皮毛髪の汚れ


が主に含まれていますよね。

さらに、お風呂場で人以外、ペットの身体を洗う場合には、

・ペットを洗ったときに出るペット用シャンプー、リンスその他及びその抜け毛

が。 お風呂場でオムツ洗濯をしたり、靴を洗ったりする場合には、

・洗剤(石けん)液、排泄物(糞尿)、泥砂

までもの多様な汚れが含まれます。

これらの種類や量が多ければ多いほど、そしてお手入れ頻度が低ければ低いほど、またお風呂場自体や「排水溝」周辺の温度と湿度が高ければ高いほど!その「排水溝」は汚れるわけなのです。
     

家庭の「排水溝」周辺にへばりついている汚れの正体とは?

 このベトベトした汚れ!直視したくない!

 このベトベトした汚れ!直視したくない!

あまりしみじみと眺めたいところではありませんが、敵のことはまずよく知らなければならないのが兵法の基本であります。お宅の汚れた「排水溝」を、よーく観察してみましょう。

……御覧いただけましたか?

そこには……なんとも言えず、ドロドロの、べとべとの、モジャモジャ(!)の、嫌な汚れが多種へばりついているはずです。

そして、家庭のお風呂場の排水溝を汚している犯人?は、主に以下の4者だということが分かります。


●オレンジ色っぽいヌルヌル汚れ→酵母(ロドトルラ)

酵母ロドトルラについてもっと詳しく知りたい人はコチラ!

●白っぽいガザガサ汚れ→石けんカス(金属石けん・カルシウム石けん、マグネシウム石けん)

石けんカス・金属石けんについてもっと詳しく知りたい人はコチラ!

●黒っぽくベットリした汚れ→クロカビ(クラドスポリウム)など

クロカビについてもっと詳しく知りたい人はコチラ!

●抜けた毛髪、ペットの毛、綿ボコリ

etc。。


要はこれらの4者をいかに効率よく、「排水溝」から排除するか?

さぁ、ここで登場、ミラクル重曹! 
その使いこなし術と、超楽排水溝そうじの方法は次のページで!!!
 

ミラクルな“重曹”を使いこなして、超楽排水溝そうじ!

重曹
重曹パワーをメイッパイ生かして!
 

準備するもの

重曹
 
 ・重曹(グレードとして食用である必要はありません。けちけちせず、できるだけたっぷり)
・液体石けん(できるだけ無添加のもの。製品の裏書が「純石けん分(25%)脂肪酸カリウム」などであればOK!)
 
クエン酸
 
5%程度のクエン酸水、或いは酢(安価な穀物酢でOK。ポン酢などはNGですよ!)。スプレーボトルに入れておくと便利。
・古歯ブラシ
・古布、ウエス(穴の開いたストッキングや靴下などがあれば最高!)
 

手順

 
重曹
 
1.排水溝を覆っている蓋(スノコ)を外し、排水溝を露出させる(排水口まで)

※最近のユニット(システム)バスのなかには、排水溝がなく(洗い場ぜんたいに緩やかな傾斜がかかっていたり、水はけの良い床材が採用されているなど)「排水口」のみがあるというケースがありますが、この場合には「排水口」内を覆っている蓋を外してください。
 
重曹
 
2.ゴミ受け網(ヘアキャッチャー)ははめたまま、まずこの蓋(スノコ)に重曹をまんべんなく振り掛けます。

3.汚れが酷く張りついている部分や、スノコの隙間など汚れが落ちづらい箇所は、振りかけた重曹の上から、液体石けんをつけた古歯ブラシで擦ります。

※重曹+液体石けんの相性は抜群。クリーミーな泡と重曹の研磨作用で、汚れは面白いように落ちます!
重曹
「液体石けん」は、できるだけ合成ではない、純粋なものを選びたいところです。このような表示を参考に。

※ただし、「重曹+液体石けん」は固まりやすいので、そうじしたら速やかに水で濯ぎましょう。
 
重曹
 
4.重曹を振りかけた排水溝全体に、クエン酸水(酢)をスプレーし、発泡させ、10分程度置きます。

5.重曹+酢で発泡し、汚れが緩んだところに再度重曹をふりかけ、研磨しながら古歯ブラシで擦ります。

※実は「重曹だけ」で、お風呂の排水溝のような場所をスッキリ綺麗にするのは難しいです。

なぜなら、重曹は水に溶かしたとき「弱アルカリ性」を示します。これは「皮脂汚れ」などの脂肪酸を分解するのには効果があるのですが、「石けんカス」としての金属石けん、白く残るミネラル汚れなどにはあまり効果がなく、これを落とすには酢・クエン酸などの「酸性」をぶつけて中和させる必要があります。

ここで示したように、「重曹(炭酸水素ナトリウム)」+「酢(クエン酸)」で発泡させると、発泡した部分には「炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)」が発生します。「炭酸ソーダ」は、重曹に比べアルカリが強く、よりおそうじ効果が高い物質です。

重曹だけでは心もとない部分に助っ人となる「炭酸ソーダ」、そして重曹では落ちづらい汚れに「クエン酸」、研磨・クレンザー効果も期待できる「重曹」、重曹が加わることで力を増す界面活性効果のある「液体石けん」……。

これらが絡み合い、影響し合いながらややこしい汚れを容易に落としてくれるのです。
 
重曹
発泡している重曹。
 
重曹
 
6.最後に、使用した「重曹」、「液体石けん」、「酢・クエン酸」らを残さないよう、ぬるま湯をシャワーでかけて、よく洗い流します。

7.ゴミ受け網(ヘアキャッチャー)にかかった毛やホコリといった汚れものを古歯ブラシで掻き出すようにしながら、ゴミ受け網自体と排水口内を、2~6の手順と同様に掃除します。
 
重曹
お掃除終了!
 

「排水」のその後にもチョットだけ思いやりを

「排水溝」の汚れの原因は、先述したように家庭から出る汚水(排水)によるものです。

汚水は、私たちの生活から、致し方なく発生してしまうもの……ではありますが、排水溝掃除をしなければならないほどの汚水を排出してしまう私たちの暮らしとは、いったい、文化的衛生的ではあるかも知れないけれども「このままでもいいものか?」と、ちょっとだけ、立ち止まって考えてみて欲しいのです。

これも先述しましたが、排水溝汚れはそこを通過する汚水量に比例して増すもの、です。

汚水(排水)を、少しでも減らすくふうを、まずは「自分のため」(=排水溝掃除をラクに!)、講じてみませんか?
 

酵母(ロドトルラ)とは?

……俗に「ピンクヌメリ」などと呼ばれるピンク~オレンジ色のヌルヌル。これをお風呂場で一度も見たことがない人などいるのでしょうか?! (いるかも…でもいたらスゴイ)

このヌルヌル汚れの正体、実は酵母。「ロドトルラ」というのが、本名なのです。
(出典:『浴室汚れで気になる“ピンクヌメリ”はカビではなく主に、すぐに発生しやすい酵母だった!』ライオン株式会社 ハウスホールド第2研究所 2005年4月11日発表資料より)

ロドトルラの特徴は、カビに比べて繁殖スピードが異常に速いこと! お風呂場でよく見られるクロカビ(クラドスポリウム)に比べて約10倍近い速さで殖えるそう。
ただ、生えるのは早いのですが落とすのも簡単です。基本的に、スポンジ等でこすり、水で流せば落ちます。

が! 水がありさえすれば発生できる(栄養はいらない)という性質が。
「ロドトルラ」を発生させない秘訣は、「水分をしっかり拭き取る」ことに尽きると言えるでしょう!
 

クロカビ(クラドスポリウム)とは?


……一般的に「クロカビ」と呼び習わされているクラドスポリウム(Cladosporium)ですが、実際には濃い緑色をしています。

屋外ではどこにでも浮遊しており、屋内でももっともよく見られるカビの一種で、主に浴室のタイル目地や、壁を黒く汚し嫌われます。

屋内の空気中から多く胞子が見つかる理由の一つに、エアコン内部やフィルターに発生しやすいという点が挙げられるでしょう。

その他、屋内では湿った環境を好み、冷蔵庫の扉パッキン部分や野菜室、結露で濡れた状態を放置したアルミサッシ、不用意に置いておいたパンや餅、みかんなどの果実に生えるカビもこのクラドスポリウムであるケースが多いです。

菌糸まで濃い色であるため、浴室のタイル目地や、樹脂部分(コーキング剤)などに生えると大変目立ち、また、一度このような部分に潜り込まれてしまうと容易には落とせないため、厄介です。

アレルギーの原因とも目されており、喘息を引き起こしやすいといわれています。
 

石けんカス(金属石けん/カルシウム石けん、マグネシウム石けん)とは?


……よく、入浴後、お湯を落とした浴槽の壁にザラザラした汚れが付いていますよね。これは湯に溶けて表面に浮いた、人体から出た汚れ(皮脂汚れ)がお湯の喫水線部分に残ったもの、洗い場で流しきれなかった石けんやシャンプー分、衣類から出たホコリなどによるものなのですが、同様の汚れは排水溝にも付着しています。

なかでも、「洗い場で流した石けんやシャンプー分」が「石けんカス(金属石けん/カルシウム石けん、マグネシウム石けん)」として固着し、排水溝汚れの軸になってしまいがちなのです。(ここに抜け毛や綿ホコリがくっつき、ロドトルラが忍び寄り、クラドスポリウムが菌糸を伸ばし……たりする)

そも「石けんカス(金属石けん/カルシウム石けん、マグネシウム石けん)」は、石けん成分と水道水中に含まれるミネラル成分(カルシウムやマグネシウムなどの金属イオン)が、化学変化にて結びついて発生します。

【石けん+カルシウムイオン】

2RCOONa + Ca2+ ―→ (RCOO)2Ca + 2Na+

(出典:石けん百科 本館 理論編■ 金属石けん)

「石けん」は水に溶けますが、「金属石けん」になってしまうと、水には溶けません。

実はこのように金属イオンと反応して「金属石けん」になってしまうがゆえに、「石けんは環境に優しい」と言える部分もあり、石けんカスができること自体を目の敵にはできないのですが、お掃除的には悩ましいところですね。

【関連リンク】
●地球に優しいお掃除のページ(クリーン・プラネット・プロジェクト)

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