他のペンでは味わえない書き心地
ちょっと味わったことのないほどの重量感
重いのだが、これが不思議と心地よさというものも共存している。ひとつに無垢ということがとても伝わってくるということがある。また、いろんなものが時代の流れとともに軽量・コンパクトへの道をたどっている。そんな傾向があるので、改めて重いものに新鮮さを感じてしまうのかも知れない。
これはもともと完全な無垢な棒材から作り出されるている訳だが、無垢のままではボールペンにならない。ボールペンとして機能させるには、ボールペンリフィルを入れ、それ送り出すメカも入れなければならない。つまり、内側にどうしても穴を開けなくてはいけない。
今回の無垢ボールペンでは、無垢らしさを残すため、その内側スペースを極力小さくおさえられている。特に、ペン先側にいたっては、細いリフィル1本がギリギリ入るだけのスペースしか削られていない。これにより、厚さ3mm もあるボディに仕上がっている。ちなみに、プレスで作ったボディが大体0.4mm の厚さであるので、7.5倍もの厚さがあるということになる。
桐平工業 三代目の桐田勝弘さん。ウェブショップ ペン工房キリタの店主でもある
ペン工房キリタの桐田さんいわく、油性ボールペンはボディがある程度重いくらいの方が書きやすいという。
万年筆は筆圧を軽くして書く筆記具であるが、ボールペンはペン先のボールを転がして書いていく。特に油性インクは粘度が高いので、どうしても力が必要となる。
ペン自体が重いことで、あまり筆圧をかけなくても気持ちよく書いていけるのだという。そういう意味でこの無垢の重量感は意味のある重みなのである。
どうしても1本1本手づくりとなるので注文してから、職人さんが削りだしていくので、仕上がるのには大体3週間ぐらいかかるという。金タイプ/5万2500円、黄銅タイプ/2万1000円
・ペン工房キリタ 無垢ボールペン
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