「とらやパリ店」30周年を記念して、各店舗で限定菓子!
老舗「とらや」にパリ店があることをご存知でしょうか。しかも今年はオープンから30周年という節目の年。それを記念する「とらやパリ祭」2010年9月25日(土)~10月24日(日)の期間中は、日本の「とらや」各店舗で、パリ店限定のお菓子など、特別なお菓子や催しが楽しめます。パリのエッセンスが感じられるたくさんのお菓子と共に、約500年の歴史を持つとらやの多彩な顔をご紹介します。
「とらやパリ祭」
「ル・フィガロ紙の『パリのサロン・ド・テ、ベスト30』の3位(同点2位)にランキング(1999年)」。開店当時は、文化の違いから羊羹を「黒い石鹸」と間違えられたこともあるそうですが、今ではパリの街に根付き、愛されている「とらやパリ店」。和菓子の本質を紹介し、支持されているところに大きな価値を感じます。
(※写真をクリックすると、同祭のお菓子がギャラリー形式でご覧いただけます!)
「とらやパリ祭」の期間中は、パリ店限定のお菓子が味わえる貴重なチャンス。さらに新作のお菓子や「TORAYA CAFÉ(トラヤカフェ)」のお菓子が加わり、およそ20種類のとらやパリ祭限定菓子が、順次登場します。取り扱うお菓子は店舗により異なりますが、イベントの中心店となる銀座店では、ほぼ全てのお菓子が用意されます。
他にもフランスの老舗ブーランジェリー(パン屋)「ポワラーヌ」のパン・ド・カンパーニュを使ったTORAYA CAFÉ限定メニューや、パリ店で軽食・ランチとして出されているメニュー、百貨店での催しなど盛り沢山ですが、今回はお菓子を中心にご紹介します。
「とらやパリ店」オリジナルのお菓子
同祭の期間中味わえるパリ店限定のお菓子の一例は、チョコレートを加えた「羊羹 au ショコラ」、抹茶・小倉・黒ごま・黄粉の4種類の「マカロン」、そして生菓子などです。
印象に残ったのは2つの生菓子「アールグレイ饅頭」と「焼きりんご羊羹」。お饅頭は、生地に混ぜたアールグレイ茶葉のベルガモットの香りが思いのほか強く、羊羹は焼きりんごそのものの豊かな香り。日本のとらやの生菓子にはあまり見ない自己主張のある香りに、パリの人の好みが垣間見えます。
新作のお菓子
期間限定の新作のお菓子は、7種類です。そのうち10日ごとに入れ替わる3種類の生菓子は、私が同祭で一番楽しみにしているもの。登場する順に
・「とらやモンブラン」(~10月4日(月))
・りんごのお酒、シードルを使った「ルーブルの光・黄」(10月5日(火)~15日(金))
・ゲランドの塩を入れた餅製の「ゲランドのめぐみ」(10月16日(土)~24日(日))
が予定されています。
私が魅了されたのは、和栗と洋栗を合わせた栗ペーストでこし餡を包んだ「とらやモンブラン」。栗の味と香りが力強く、滑らかな栗ペーストの上を雪のように飾るカルメラが、カリカリと心地よいアクセント。洋栗の濃厚な香りと舌触りのためか、どこか洋菓子を思わせる仕上がりです。
生菓子以外の新作のお菓子は4種類全て羊羹です。とらやの代名詞とも言える「羊羹」は、同祭で特に力を入れている題材。それぞれ系統の異なる4種類の羊羹うち、一番新しさを感じたのが、フランス語で正方形を意味するカレ(carre)という名が付いた一口サイズの「カレ ド 羊羹」。
フランスの伝統的なゼリー菓子パート ド フリュイにヒントを得たもので、小豆・生姜・山椒・白味噌の4種類があります。煉羊羹とは違う独特の弾力があり、和のスパイスの効かせ方がユニーク。食べ易さと愛らしさが両立した形も素敵です。
次ページでは、限定プレートなどをご紹介します。