日本特有の文化を理解して対策を立てる
日本人にとって、家事は宗教的な意味合いを持つこともあります |
つまり欧米に比べて家は狭いにもかかわらず、掃除の頻度と手間は多いのが現実なのです。また、古来から寺院では寺院の床掃除やすす払いが修行のひとつとされており、掃除が精神的側面と深く結びついています。手間ひまをかけることに価値があることを、私たちは心の奥に刷り込まれているのです。
食卓はどうでしょう。パンを主食とする国では、パンは店で買ってくるものです。米を主食とする私たちは、米を炊き、保存するという手間をかけて食卓を維持しています。家庭ではプレート一枚に食事を盛り付けることが多い欧米と比べ、一度に使う食器の数も多く、和洋中と多種多様な献立を主婦が作るのも、世界では特異なことです。このため、キッチンにある道具の数が世界の中でも飛びぬけて多いのが、日本の特徴です。
私たち日本人は世界の中でも、家事を担う人に、より多くの手間と精神的な負荷を期待してしまう国であると思います。こうした伝統的な精神性を引き継ぐのはとても大切なことですが、縛られすぎると忙しい人は暮らしも気持ちもオーバーフローしてしまいます。
大切なことは忘れず、でもスリムにできるところは思い切って合理化を図ってゆとりを生み出す。ゆとりが生まれれば、そこでまた家事を楽しむ気持ちもわいてきます。
暮らしの質を上げるためにも、家事は上手に時短しましょう。このあたりの発想は、『やれば得する! ビジネス発想家事』も参考にしてくださいね!