山芋や長芋、大和芋などを手ですりおろす時の基本と下ごしらえ

なめらかな山芋のすりおろしを作るのは、手間も時間もかかります

なめらかな山芋のすりおろしを作るのは、手間も時間もかかります

冷たいそうめんやざるそばに添えるとおいしい、山芋のすりおろし・とろろ。山芋は秋から春が旬ですが、夏バテにも効くスタミナ食だから、暑い季節にも積極的にとりたい野菜です。しかし、すりおろすのは面倒なものですね。

山芋や長芋、大和芋など、ぬめりのあるイモ類をすりおろす時の、本来のコツは以下です。
  • すり下ろす前に、酢水につけておく。ぬめりが減るので、すりおろしやすくなる
  • 手で持つところは残して皮をむく。最後のほうはキッチンペーパーで巻いてすりおろす
  • おろし金は金属製ではなく、プラスチック製を選ぶ。酸化して茶色く変色するのを防ぐため。一番良いのは陶器のすり鉢でゆっくりすりおろすこと
しかし、この方法だと、手で持つ最後のところまではすりおろせないので無駄になることも多く、酢水につけても完全にぬめりをなくすことはできません。すり鉢でおろす方法は、古来からよく使われていますが、とにかく時間がかかります。皮膚が弱い人は、手がかゆくなってしまい、辛いものです。かといって、フードプロセッサやミキサー、ハンドミキサーではなめらかさに欠けるだけでなく、山芋の粘りが原因となり、機器が損傷する危険性も。

そこで、ここは発想を転換。すったあとに出汁で伸ばすのではなく、山芋の粘度を下げるために出汁と一緒に軽く煮てから、ミキサーにかけてみることにしましょう。結果は、大満足! 以下、面倒なとろろ作りを、手を汚さずに、1分もあれば完了できる、とっておきの裏技をご紹介します!
 

山芋はハンドミキサーでする前に出汁で一煮立ちさせよう

とろろの作り方。山芋はざく切りにして、あらかじめ出汁の中へ。一煮立ちさせてからミキサーにかけます

山芋はざく切りにして、あらかじめ出汁の中へ。一煮立ちさせてからミキサーにかけます

すりおろした状態ですぐ使える長芋と違い、山芋はねばりが多いため、おろしたあとに出汁で伸ばして使うことが多いもの。この、出汁で伸ばすという特性を生かして、最初に出汁と一緒に一煮立ちさせてから、一気にミキサーで粉砕する方法を試してみましょう。

山芋は皮をむき、小さめに切ってから、写真のようにひたるぐらいの出汁を入れた鍋に入れます。市販のめんつゆを、そうめんを食べるときのつけ汁よりもちょっと薄いくらいに伸ばしたもので十分。酸化を防ぐため、酢を小さじ1ほど入れるのがコツです。この状態で一煮立ちさせ、すぐ火を止めます。煮過ぎると風味が変わってしまうので、沸騰し始めたらすぐ火を止めるぐらいでOK。粗熱が取れるまで待ってから、鍋にそのままハンドミキサーを入れて、運転させてみることにします。
 

すりおろしは鍋+ハンドミキサーなら、後始末が簡単で時短

とろろの作り方。鍋の中に直接ハンドミキサーを入れて粉砕すれば、洗うのも簡単で、洗い物も出ません

鍋の中に直接ハンドミキサーを入れて粉砕すれば、洗うのも簡単で、洗い物も出ません

離乳食やジュース作りに、置き場所を取らず気軽に使えるハンドミキサーは、時短家事の大きな助っ人。何よりも、調理中にそのままボウルや鍋に入れて使えるのが、一番のメリットです。ミキサーやジューサー、フードプロセッサの容器を洗うよりも、ハンドミキサーの刃の部分と、鍋やボウルを洗う方が数倍簡単で、時間もかからないからです。

ここで、さきほど一煮立ちさせたのちに粗熱を取っておいた鍋に、ハンドミキサーを入れてみましょう。材料の固まりを狙って押しつぶすように、数回に分けて運転させていくと、山芋は一気に出汁と混ざったとろろ状になっていきます。

高速回転やターボがついている機種をお持ちの場合は、こうした機能は使わないでくださいね。あくまでもゆっくりと低速で。そして運転する時間は1分以内に留めることが大切です。粘度が高い素材を、高速で長時間粉砕すると、機器に負担がかかるので注意して。ある程度粉砕できたら、さいごにぐるりと全体をかき混ぜてできあがり。
 
とろろの作り方。ミキサーやフードプロセッサーを使うより、後始末が簡単なのがハンドミキサーの大きなメリット

ミキサーやフードプロセッサーを使うより、後始末が簡単なのがハンドミキサーの大きなメリット

あとは、保存容器に入れて冷蔵庫へ。小分けにして冷凍しても、とても便利です。

手でおろすと、最後の部分がどうしても無駄になってしまいますが、この方法なら無駄もなく、手がかゆくなることもありません。何よりも、この方法なら後始末が簡単です。ミキサーやフードプロセッサーではやはり面倒だと思われる方も、ハンドミキサーを使う方法なら、こうした下ごしらえを日々の習慣にできるのでは。 
 

鍋専用パンブレンダーのある機種ならさらに効率アップ

とろろ作りにぴったり。デロンギの「トライブレード ハンドブレンダー DHB721」

とろろ作りにぴったり。デロンギの「トライブレード ハンドブレンダー DHB721」

写真はガイドのお気に入り、デロンギの「トライブレード ハンドブレンダー」(デロンギ公式サイトの商品紹介ページはこちら)。通常のハンドミキサーは、刃が2枚のところ、3枚ついていることで粉砕時間が一気に短縮できるそうです。

この機種についてくる、鍋専用のパーツが優秀。平らな鍋底にしっかりとはまりこみ、具材の飛び散りを防ぐだけでなく、鍋やボウルの底を傷つけない構造になっています。山芋のように、ごろごろとした具材をつぶす時には、こうしたパーツがあるととても便利。今回はこのパーツを使用することで、粉砕時間も30秒ほどでとろとろのとろろが完成しました。

繰り返しますが、山芋や長芋などの粘度の高いイモ類は、単独でミキサーやフードプロセッサーにかけると、機器に負荷をかけて故障の可能性もあります。試してみるときは、「小さく切って、しっかりひたる出汁と一緒に火にかけて、沸騰したらすぐ火を止めてから粗熱を冷まし、低速で短時間で仕上げる」ことを守ってくださいね。デロンギのこの機種の場合は、ターボボタンがついていますが、ターボは使わず低速で運転させてください。
 

 

山芋のすり方は手ですりおろす方法と併用しても便利!

出汁で伸ばさない、山芋や長芋だけをすりおろした物が欲しいときには、最初のところだけ手ですりおろして使い、残った部分をざく切りにして、ハンドミキサーでだし汁と一緒に上記の方法で粉砕するという方法も。
 
とろろ。上が手でおろしたもの、下がハンドミキサーで粉砕したもの。なめらかさが大きく違います

上が手でおろしたもの、下がハンドミキサーで粉砕したもの。なめらかさが大きく違います

写真の上は、プラスチック製のおろし器で手ですりおろしたもの。下は、だし汁と一緒に今回の方法で作ったもの。それぞれの食感が楽しめるので、芋を買ってきたら、一気に両方作って冷凍しておくのも手。ミキサー方式は最後の無駄が出ないのもうれしいですよね。

ジップロックなど密封できる袋に入れて冷凍しておけば、使うときは流水解凍ですぐ使えます。時間がない日のプラス1品に、とても便利。ぜひ試してみてくださいね。

 

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