/猫のしつけ・ケア

野良猫の迷惑と地域猫の考え方(4ページ目)

飼い主のいない猫が増えることで起こる迷惑を減らすために、猫の不妊・去勢手術を行い地域で猫と共生していく地域猫化活動やエサやりのルールとマナーを紹介します。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

T.N.R.とは

不妊手術後2ヶ月も経つと、猫は見違えるようにきれいになります
不妊手術後2ヶ月も経つと、猫は見違えるようにきれいになります
飼い主のいない猫を地域猫として住民にご理解頂くまでには様々な取り組み方があります。その中で猫を捕獲して手術、そして元の場所に放す活動を「T.N.R.」と呼びます。
  • T……トラップ(捕獲器で捕獲して)
  • N……不妊手術(ニューターにして)
  • R……リリース(元の場所に戻す)
飼い主のいない猫は簡単に捕まえられないので、専用の捕獲器を使います。入手方法や使い方は、地域の保険所や地域猫活動をしているボランティアさんに問い合わせて協力を求めてください。行政によっては不妊・去勢手術に補助金が出るところもありますが、全く無料で行えるところはごくわずかです。「迷惑だ」、または「可哀想なので何とかしてあげたい」と思った人が自費で活動しているのが現状です。

不妊手術の目印

よほど見慣れていないと猫の個体識別はなかなか難しいです。また不妊・去勢手術をして元の場所に戻された猫は、エサに不自由しなければ2~3ヶ月で元猫とは別猫のようにふっくらきれいに様変わりし、手術した猫かどうかの見分けがつかなくなります。キレイに変身した猫を見て、「また新しい猫が増えた」「ふっくらしているからもしかしたら妊娠しているのかしら?」と慌てないためにも、T.N.R.をするときには必ず猫の耳に手術済みだとわかる印を付けなければいけません。

耳の印は、耳ピアス、耳カット(先端を平らに切り取る・V字カットなど)、入れ墨、糸を結ぶ、首輪、など色々ありますが、一番多いのは片耳の先端にV字または一直線のカットを施すものです。女の子は左耳を、男の子は右耳をカットすることで遠目でも性別がわかるようになっています。耳カットは不妊手術後の麻酔下で行いますので、猫が痛みを感じることはありませんし、抗生剤を投与されていますので化膿などのトラブルは少ないと考えられます。

耳カットの認知度がもっと高くなれば、この耳の印のついた猫を見かけた人はその地域でこの猫を見守っている人がいるのだとわかります。

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