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ネコに選ばれた人たち4-養老流 猫になって考える

鎌倉山の自然の中で、養老先生はマルくんの目を通して、何を見、感じてるのでしょう?猫が「ねこ」と理解されている人々と暮らす幸せな猫さんのシリーズ、第4回目は養老孟司先生のお宅の猫さんが登場です。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

「猫見てるとね、勤労意欲がなくなりますよ。」

縁側でくつろぐマルくん
縁側でくつろぐマルくん

新年の穏やかな日射しの中、縁側で日向ぼっこしているマルくんに、養老先生は、まるで自分を投影しているようです。

「マルはね、ここで見てるんですよ。
見てるのが好きなんですよ。
世の中を。
虫とか鳥が来るまで、じぃ~っと見てる。
取れないくせにね(笑)。」

「ここ(養老家)は猫に向いているでしょ。」

養老先生のお宅は、鎌倉の山の中腹、深い緑に包まれた自然がいっぱいの環境です。
1月8日の日曜日、鎌倉は初詣の人々で大にぎわい。
しかし、養老先生のお宅はそんな喧噪がウソのように静かで、鳥のさえずりが眠気さえ誘います。
思わずマルくんの横で丸くなって昼寝をしたい誘惑~~~!

数々の取材をこなされている養老先生ですが、マルくんに取材が来たのは初めて。
マルくんは2歳、去勢済みのスコティシュフォールド。
最初はお嬢さんが気に入って家族に迎えいれたのですが、いつの間にか養老先生が面倒を見ることに…。

養老先生とマルくん
養老先生とマルくん

「ここんとこ、2週間、ロンドンに行っていなかったのね。
帰ってきたら、ここにいた。
僕が帰ってきたらニャニャニャって寄ってきたの。
どこ行ったんだろう?って思ってたんじゃない?」

Q:猫を増やす予定は?

「マル1匹で充分ですね。
僕はいないことが多いでしょ。
今回も2週間留守にしてたでしょ。
一人に頼むわけにいかないから何人かにかわりばんこに来てもらって。」(マルくんのお世話係)

Q:この付近、猫がたくさんいそうですけど…?

「他の猫はね、前の猫の時はよく来てたんだけど、最近は来ないね。
猫はたくさんいるよ、この周り。
前はうちの中にも勝手に入ってきてたけど、最近は来ないなぁ。」

「外の猫とは関わりを持たないです。
うちにはもう猫飼ってるでしょ。
喧嘩するんですよ。ここに来てから随分やりましたよ。
はじめは怪我したりしてね。
だんだんしなくなった。
やっぱり猫も慣れるんだね。」

Q:マルくんの一日は?

「朝起きてご飯食べたら出て行って、ここ(縁側)で寝てる。
大抵(一日中)ここにいるよ。
まぁ、この面は西日が当たるから、どこにでもいますけどね。」

「夏はあの日陰にいるよ。
夏は湿気て暑いからね。」

「(家の周りは)100Mくらい行くかな。車が置いてあるところまで。
呼んだら直ぐに来るよ。
砂浴びするんだよね。家の中砂だらけにして。」

マルくん
マルくん

「ほらね、なんかね、ああやってマルは頭を余らせるの。
あ~やって、台とか机の縁から頭がでるようにするの。
なぜ?
わかんない。
この猫の特徴かな。
あれ、そのまま寝ようとすると頭落ちるでしょ。
なのに、必ずあ~ゆう風にするの。」

「あ~やって匂い嗅ぐでしょう。
ほらハエが来たでしょ。
あれが好きなの。」

目を細めながら、マルくんの動作、ひとつひとつを説明してくださる養老先生。
鎌倉の自然をマルくんを通して感じているかのようです。

次のページは、養老先生の猫遍歴→

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