田原町、本所吾妻橋もエリアとして考える
吾妻橋を渡ると、墨田区。都営浅草線本所吾妻橋駅までは10分ほど |
浅草の場合、駅から10分圏は観光地域が大半なので、どうしても物件が限られます。でも、2つの隣駅では駅のすぐ近くからが住宅の探せるエリア。探しやすさがぐんと違ってくるのです。といっても、浅草からは歩いて10分から15分程度。休日の浅草駅周辺の混雑ぶりを考えると、落ち着いた暮らしのためにも本所吾妻橋や田原町をオススメしたいところです。
手頃な価格、小規模な70m2台のマンションが中心
田原町周辺は通り沿いにオフィスが混在するマンションが並ぶ |
駅名 | 平均坪単価 | 平均築年数 | 1年前の平均坪単価 |
---|---|---|---|
田原町 | 117万円 | 20.8年 | 124万円 |
浅草 | 121万円 | 15.5年 | 134万円 |
本所吾妻橋 | 125万円 | 17.7年 | 136万円 |
※駅からの距離などには特段の制限はない
都心部からの距離など、一般的な便利さから考えると、注目を集める場所ではないため、マンション価格は比較的手頃。ちなみに同じ銀座線の最高値駅表参道の3.3m2単価は299万円。都営浅草線では高輪台が最高値で224万円です。
供給されている物件の大半は50~100戸ほどの規模。再開発がらみなど、大きな敷地がないため、どうしてもこのくらいまでの規模にならざるを得ないのです。また、専有面積では広くても70m2くらいまでが中心。シングル、カップル、子ども1人の家族を想定した間取りになっています。
ワンルームで6~7万円、2DKで9万円からが目安
浅草周辺は新築物件が少なく、築10年以上も多い |
古い物件が中心になるせいか、最近の新築からすると、専有面積が狭い物件も目につくところ。ワンルームでは20m2以下もありますし、2DKだと40m2を切る物件も。ある程度の広さを確保したいなら、多少時間をかけてじっくり探す必要があるでしょう。建物の種別ではマンションが大半。この地域では花火大会の日だけ屋上を開放するなど、粋な配慮のある物件もあります。
台東区の定住支援制度をチェックしてみよう
浅草周辺に住みたいと思う人ならチェックしていただきたいのが台東区の定住支援制度。台東区には賃貸を借りる人、新築物件を購入あるいは建てる人向きに、他区より充実した2種類の定住支援制度があるのです。
まず、賃貸を借りる人向きには加算型ファミリー世帯家賃制度というものがあります。これは18歳未満の子どもを扶養している家族が民間の賃貸住宅に住む場合に、月額15000円(子ども1人の場合。子どもが増えると支援額も増えます)までを最長10年間支援するというもの。6月から募集が始まります。
また、区内にマンションを購入、新築する世帯への支援金交付も行われており、こちらは1軒あたり50万円。平成16年度の申込みは平成16年11月から行われ、すでに終了。今年、利用を考えたい人は区のホームページ、区報のチェックをお忘れなく。
物件は豊富とはいえないものの、街としての魅力に加え、自治体のバックアップも期待できる街浅草。毎日の暮らしを充実させたい、スローライフ志向の人になら、住んで楽しい街といえるでしょう。
【シリーズバックナンバー】
Vol.1「ハイソで国際的な下町『広尾』」
Vol.2「中央線文化漂う住宅街『荻窪』」
Vol.3「千葉県有数のお屋敷街『市川』」
Vol.4「粋と新しい便利さの街『神楽坂』」
Vol.5「元気、でも静かな街『学芸大学』」
Vol.6「情報感度高い大人の街『表参道』」
Vol.7「人に自然に優しい街『自由ヶ丘』」